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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
12 黒騎士と伝説 その一
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を建設する必要があったのか。
 私はゼノビア侵攻に反対し、魔導師ラシュディによって失脚させられたのです」

 出てきたのは明確な否定。
 ノルンのため息は深く、そして重たい。
 そりゃそうだ。
 何でもできる全知全能の力なんて持ったら、わざわざ自制する必要なんて無い。
 ノルンの隣でデボネア将軍が視線でノルンを支えているのを見て、この二人は相思相愛なんだなといやでも分かってしまう。

「アヴァロン島はロシュフォル教の総本山、つまり聖地です。
 そのため島民のほとんどが僧侶で、ゼノビア王朝時代もこの帝国時代もつねに中立を保ってきました。
 新生ゼノビア王国は、その慣例を守りたいとのトリスタン陛下の言伝を頂いてまいりました」

 私の言葉に、今まで黙っていたデボネア将軍が口を開く。
 穏やかな言葉の端に警戒感を滲ませるのを忘れていない。

「それは、君達以上の援軍は望めないという意味かな?」

「いえ。
 大将軍デスティン・ファローダ率いる3000がこの島にやってくる予定です。
 黒騎士ガレスの軍勢からこの島を守るには十分かと」

 アヴァロン島の兵力は、デボネア将軍直轄のアヴァロン騎士団が1000、アヴァロン島の抵抗運動を中核にした義勇兵が1000の合計2000。
 これに我々の3000が加われば、上陸作戦かつ防衛戦という事を考えて、黒騎士ガレスの10000の兵を迎え撃つ事は可能なはずだ。
 ちょっとしたからくりも用意しているし。

「神聖都市ラゾンと宗教都市ゲルゼは放棄します。
 それぞれの住民は、バインゴインと島の中心都市アムドにて受け入れるようにしてください。
 アムドと宗教都市ガルヤルサにて敵を迎え撃ちます」

 この手の防衛戦は何処を守りきればいいかがポイントになる。
 攻め手より兵の少ない守り手は守る場所を決めておく事は絶対条件なのだ。
 私のすらすらと答えた防衛計画に、デボネア将軍も頷く。

「大神殿のある中心都市アムドは我らが守ろう。
 ガルヤルサの守りをお願いしていいだろうか?」

「喜んで」



 バインゴインから宗教都市ガルヤルサに向けて兵を移動させないといけないが、さすがにそれは徒歩となる。
 まぁ、一日でいける距離で街道も走っているからたいした事ではないのだが。
 その為、空中騎兵で運んだ連中をまとめて移動させる為に、今日はバインゴインに留まる事になっている。
 で、時間が空いたので私はふらふらとお散歩中。
 護衛には付き合いが長くなった、スザンナとオデットが。
 デボネア将軍からも案内役と監視の為だろう。一人来る事になっている。
 アヴァロン島は戦いで死んだ戦士たちの魂が集まるところと伝説にある。
 戦士達は、暗黒の力から正義を守るため
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