不幸な涙は仲間の為に
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ないと知った時のナツ達の姿も。
『楽しくて・・・』
続いて、鳳仙花村の旅館での枕投げが浮かぶ。
枕を持ったナツとハッピーが部屋に入ってきて、エルザに枕を投げつけるが跳躍し避けられる。
その枕がグレイに直撃し、続いて投げられた枕がティアの体をすり抜ける。
途中から枕投げと呼べなくなった競技に困ったようなルーシィとルーの姿も、浮かんだ。
『あたたかくて・・・』
最後に、ジョッキを持ちお祭り騒ぎをするギルドメンバーが浮かぶ。
全員が笑顔で、全員が楽しそうで―――――。
『雨が降ってても、ギルドの中はお日様が出てるみたい・・・』
そんな様子を思い出しながら、ジュビアはゆっくりと言葉を紡いでいく。
(ジュビア・・・)
ジュビアの想いに、ルーシィは目を伏せる。
『せっかく皆さんと仲良くなれそうだったのに・・・』
その言葉を紡いだ後、ジュビアの脳裏に昔の出来事が浮かんだ。
ジュビアがいると雨が降るから、と嫌われていた事。
手作りのてるてる坊主を作るが、雨女体質は変わらなかった事。
『ジュビアはやっぱり不幸を呼ぶ女』
そう紡ぐジュビアの頬には――――涙が伝っていた。
(涙・・・)
(ジュビア、泣いてる・・・)
その涙はジュビアの中にいるルーシィとルーも感じる事が出来た。
彼女の辛さも、自分のせいで2人が痛い目にあっているんだという悪い意味での責任感も。
「ジュビアちゃん!そろそろトドメ刺しちゃって!」
ジュビアを操っているヴィダルダスの命令によって、2人はジュビアの中からはじき出される。
「いぎいぃいっ!」
「うぐぁぁぁっ!」
床に思い切り投げ出され、ルーシィとルーは苦しげな声を漏らす。
つー・・・とジュビアが水浸しになった床を滑り、その後ろでヴィダルダスはギターを奏でながらぐりんぐりんと頭を回していた。
「仲間の為に涙を流せる人を、妖精の尻尾が拒むハズがない!」
「心の底から僕達をキズつけたいワケじゃない・・・その言葉、届いたよ。ジュビア!」
叫ぶと同時に、ロングスカートの右脚側をルーシィは裂く。
スリットを入れるように裂かれたスカートは既にボロボロだった。
『ルーシィさん・・・ルーさん・・・』
2人の言葉に驚愕するように見開かれたジュビアの青い目から、涙が溢れた。
「胸張っていいわよ!アンタのおかげでいいコト思いついちゃった!」
ビシッと効果音が聞こえてきそうな勢いで、ルーシィがジュビアを指さす。
「くだんねぇな!とっととイカしてやりな!ジュビアちゃんよォ!」
ヴィダルダスの命令を受け、ジュビアは攻撃を開始す
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