暁 〜小説投稿サイト〜
インフィニット・ストラトスの世界に生まれて
変態と紳士の境界線上 その三
[2/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
となく『福音』に対して引き金を引く。
二挺のガトリングガンの砲身からは火柱が噴き出し、一秒間に二十発の弾丸が回転する砲身から吐き出されていく。
弾丸の矢が『福音』に向かって飛んで行くが、命中しているようには見えない。
俺の目的は撃墜ではなく、足止めだ。
命中しなくても構わない。
俺の機体に近づかれなければ良いくらいに思っている。
俺のISには接近戦用武器がナイフ一本しかないからな。
そんなもの一つで『福音』相手に接近戦をやろうとは思わない。
それに、近距離格闘は得意じゃないしな。
俺はビット兵器を四つ切り離し、自分の機体の周りに浮遊させる。
一定の距離に『福音』が近づいたら攻撃するように命令を出す。
俺のビット兵器はセシリア機のようにフルコントロールする必要がない。
BT兵器二号機のシステムを流用しているからだ。
切り離したビット兵器は俺に着かず離れず着いてくる。
船籍不明船の現在地を確認し、『福音』に近づかれないように注意しつつ攻撃をする。
当然、『福音』も負けじと攻撃してくる訳で、両者の間には無数の弾丸と無数のエネルギー弾が飛び交っていた。
エネルギー弾の厄介なところは、近接信管なのかと言いたくなるように、俺に命中しなくても近くにくると爆発を起こすところだ。
そんな攻撃を受け、じわりじわりとシールドエネルギーを削られつつも、接近を許さないように気を配る。
ここで問題があるとすれば、ビット兵器のエネルギーが切れるのがやたらと早いということだろう。
ビット兵器の使いどころが悪いのか、俺のところに戻ってくる途中で二機も撃墜された。
もう少しなんとかならないのかと文句を言いたくなる。
よくセシリアはこんな兵器を平気で使っているな。
なんて駄洒落を言っている場合じゃないな。
ガトリングガンの弾は、もう残り半分。
三十秒も引き金を引きっぱなしにしていたら、弾は無くなるだろう。
俺が船籍不明船の位置を確認している隙に『福音』を見失う。
ハイパーセンサーで再度位置を探すと、上方から来ていると警告が出る。
回避する間もなく、目の前に現れた。

「ちっ!」

俺は舌打ちをして、全力で後退し、ガトリングガンの引き金を引こうとするが、時既に遅し。
『福音』に腹に蹴を入れられ、俺は体勢を崩す。
俺との距離が離れた途端、『福音』は近距離からエネルギー弾の雨を降らす。
エネルギー弾はガトリングガン二挺に命中し、破壊され爆発を起こす。
その衝撃で俺は、吹っ飛ばされ、きりもみ状態で地球の重力に引かれて海に向かって落ちていく。
各種警告音が頭の中でがなり立てる。
ハイパーセンサーの情報では、俺
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ