第五話 DeadWars
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机の前に着くと、俺は、所持していた金をアイテムレジストリから出し、女性に見せ付ける。
「勝負だ。スキルで見ればわかると思うが、ここに100Mある」
俺のその言葉に、女性は冷ややかな笑みを浮かべた後。
「いいわ……いつもホールで私を見ていたお馬鹿さん。 私のカラクリは見抜けたかしら?」
そんなことを、ヌケヌケと口にした。
コイツ……わかってたのか……!
だが、ここで挑発に乗る必要はない……!
俺は、笑みを返し、金をレジストリに仕舞い、席へと着く。
「吠え面かいてろよ……! 俺には十分算段がついてるんだ……!」
「ふふ、楽しみにしてるわ」
たった、それだけの短いやり取りの後、机の隣にいたジャッジが、スキルでトランプをシャッフルし、ランダムに6枚抜き出す。
残った46枚からそれぞれA、K、Qを俺と女性に渡し、残った40枚を再びシャッフル。
その後、俺達の元へと配った。
配られたカードを画面上にデジタル表示する。
見たところ強いカードは……。
Aが合計2枚、Kが1枚、Qが3枚、Jが2枚、10が1枚、9が4枚、8が2枚……。
決して悪くない手札だ。
弱いカードは2が3枚、4が1枚、5が1枚か……。
6,7は恐らくあっちの手にあるとして……。
Kが最悪あっちに3枚あるのは厳しい。
あったらまず使ってくるだろう。
どちらにしろ1敗は避けられない。
その1敗の時、ダメージをいかに少なくするかだ……。
ここは、組む時に3枚もある2をどこかに組み込むべきだな。
……まず一番初め、もしくは2番目が確実か。
恐らくあっちもこっちにQが3枚来てることは知ってるはず。
そうなると、あっちはKで潰しに来るはずだ。
10が3枚あっちにあるってのも、まず使ってくるはず。
しかし恐らくあっちもどこかで負けることがあるのは承知しているはずだ。
そこを狙う。
バランスを考えるなら……2でうまくKを潰し、Qで10を潰す。
これが理想……!
そうなると、2は3枚組み込むことはもう必須。
仮に失敗しても、2で負けても痛くないからな。
Aが2、Kが1、Qが3、2が3、Jが2で11枚。
延長したとして、そこに4と5を上手く組み込むとしよう。
このあたりも保険だ。
使わないと予想される10、9、8は一番下に置く。
……よし、これで決定。
俺は出来たデッキを、山札として、場に置く。
すると、あっちもその後、デッキを山札として場に置いた。
その瞬間に、俺の策の一つが発動する!
山札の一番上のカードを、山札の一番下へと差し込んだ。
「……!?」
まさかの俺の動作に、相手は少しだけ動揺した。
やはり……な!
「何驚いてんだよ。 いいから、さ
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