第五話 DeadWars
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しているので、相手のAには山札にある一番弱いカード、2を当てておく。
追跡スキルの応用で、ターゲット自動追尾スキルがある。
もちろん、一部のスキルを上げないと出てこない派生スキルなのだが……。
これで相手のAには予め2を当てると、あら不思議。
システムが勝手にKを敵、2を武器と誤認して勝手に順番が変わるのだ。
これで先ほどやられた山札のズラしにも対応できる。
あとは、このSAOならではの、メッセージシステム。
私とグルになっているやつが、目の前の男、アルスの背後でギャラリーをやっている。
山札を並び替えている時の情報を、メッセージとして私に送ってきている。
並び替えている時は追跡スキルでマークしたもの以外はわからないのが難点なのだが、これでそれもクリアできる。
あとは追跡スキルと自動追尾スキルを両立させてカードを対応させれば……。
これで完成。
相手が何をしようが、山札が勝手に入れ替わる。
難点なのは、一番上のカードはズラしに対応できなくなる、ということ。
だからさっき、1敗の負けを許してしまった。
今回はそれに対応して、1番上のカードはAで固定する。
どうせあちらはKが1枚。
Aは一枚あれば事足りる。
相手がズラそうがなんだろうが、初めの一敗はこれで無い。
せいぜい無駄なカードを消費すればいい……!
相手の山札が終わったところで、私はメッセージとスキルを駆使してすぐに山札を組み上げる。
さぁ、これで終わり……!
さよならアルス、貴方の命運もここまでよ……!
「「バトル!」」
互いの山札の一番上から、カードを場に出す!
私は当然、A……!
そして相手は……A……!?
相打ち……!?
……考えた、と言ったところね。
まぁ14点失うのは痛いけれど、仕方ない犠牲だわ。
「面白いことをしてくれるわね……!」
私がそう挑発を交えて口に出すと、目の前のアルスは、口元を歪ませた。
「まぁまぁ、見てろよ。 面白くなるのは、こっからだぜ……!」
……コイツの余裕は、なんなの?
81本も刺さって、ウニみたいな状態だってのに。
冷や汗をかきながらも、消えないその闘志は……何!?
苛々するわ……、その余裕。
まぁいい、どうせ、すぐに殺してあげる。
私は、私の手を汚さずに、貴方を串刺しにして、現実からも永久追放してあげる!
「2枚目行くわよ……!」
山札から、カードを引き、場に出す。
確か相手はQを出すはず……!
だから、こっちはKを出す……!
出したその瞬間。
途方も無い違和感に、襲われた。
私の出したカードが、Kじゃない……?
嘘だ、ありえない。
なんでここでJを出してるの……!?
相手は当然、Q。
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