暁 〜小説投稿サイト〜
26歳会社員をSAOにぶち込んで見た。
第五話 DeadWars
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しているので、相手のAには山札にある一番弱いカード、2を当てておく。
 追跡スキルの応用で、ターゲット自動追尾スキルがある。
 もちろん、一部のスキルを上げないと出てこない派生スキルなのだが……。
 これで相手のAには予め2を当てると、あら不思議。
 システムが勝手にKを敵、2を武器と誤認して勝手に順番が変わるのだ。
 これで先ほどやられた山札のズラしにも対応できる。
 あとは、このSAOならではの、メッセージシステム。
 私とグルになっているやつが、目の前の男、アルスの背後でギャラリーをやっている。
 山札を並び替えている時の情報を、メッセージとして私に送ってきている。
 並び替えている時は追跡スキルでマークしたもの以外はわからないのが難点なのだが、これでそれもクリアできる。
 あとは追跡スキルと自動追尾スキルを両立させてカードを対応させれば……。
 これで完成。
 相手が何をしようが、山札が勝手に入れ替わる。
 難点なのは、一番上のカードはズラしに対応できなくなる、ということ。
 だからさっき、1敗の負けを許してしまった。
 今回はそれに対応して、1番上のカードはAで固定する。
 どうせあちらはKが1枚。
 Aは一枚あれば事足りる。
 相手がズラそうがなんだろうが、初めの一敗はこれで無い。
 せいぜい無駄なカードを消費すればいい……!
 相手の山札が終わったところで、私はメッセージとスキルを駆使してすぐに山札を組み上げる。
 さぁ、これで終わり……!
 さよならアルス、貴方の命運もここまでよ……!
「「バトル!」」
 互いの山札の一番上から、カードを場に出す!
 私は当然、A……!
 そして相手は……A……!?
 相打ち……!?
 ……考えた、と言ったところね。
 まぁ14点失うのは痛いけれど、仕方ない犠牲だわ。
「面白いことをしてくれるわね……!」
 私がそう挑発を交えて口に出すと、目の前のアルスは、口元を歪ませた。
「まぁまぁ、見てろよ。 面白くなるのは、こっからだぜ……!」
 ……コイツの余裕は、なんなの?
 81本も刺さって、ウニみたいな状態だってのに。
 冷や汗をかきながらも、消えないその闘志は……何!?
 苛々するわ……、その余裕。
 まぁいい、どうせ、すぐに殺してあげる。
 私は、私の手を汚さずに、貴方を串刺しにして、現実からも永久追放してあげる!
「2枚目行くわよ……!」
 山札から、カードを引き、場に出す。
 確か相手はQを出すはず……!
 だから、こっちはKを出す……!
 出したその瞬間。
 途方も無い違和感に、襲われた。
 私の出したカードが、Kじゃない……?
 嘘だ、ありえない。
 なんでここでJを出してるの……!?
 相手は当然、Q。
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