第五話 DeadWars
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先に20枚溜まったのは、当然女性で。
俺も運よく、8枚は溜めることに成功したが……。
Aが2枚、Kが1、3が1、Qが1、Jが1、4が2。
対してあっちにはAが1枚、Kが3枚、Qが2枚、Jが3枚、10が2枚……。
Aの1枚は除外されてたようだが……。
この時点で、俺の負けだ……。
「72点……」
俺がそう呟くと、女性は冷ややかな笑みで。
「153点! ボーナスは使わないで、差異81Mね」
そんな言葉を放った。
100M以上にはならなかったとは言え、払えば残金19M……。
大負けだ……!
しかし……想定してなかったわけじゃない!
こうなることは、わかっていた……!
「ああ、払う、払うが……一つ言っておく」
俺はアイテムレジストリから金を取り出しながら、隣にいたオレンジカーソルのジャッジへと視線をやった。
「勝負を続行させてくれ。 代償として、俺に81M分の貫通武器を刺してもいい!」
俺がそう口にした瞬間、ホールがどよめき、目の前の女性が驚いたような顔をした。
「……正気? アンタ、フィールドに出たら死ぬのよ?」
「上等だ。 ここはSAO、デスゲーム。 ここに閉じ込められた時から腹は括ってる」
俺がそう口にすると、女性はしばし考えた後。
「……いいわ。 受けてあげる。 ただし、81本は突き刺さってもらうわよ!」
その言葉と共に、オレンジカーソルが俺を囲み。
次々と、俺の背中に貫通武器を突き刺していった。
小さいものだとピックから、でかいものだと槍まで、大小様々だ。
トゲゾーになった気分だ……。
服の耐久値が減ってるが、今回別にいらない装備を着込んできてよかった。
耐久値もまだまだたっぷりある、次の勝負中に全裸になるってことはねぇだろう。
「さて、トゲゾーになったところで、ラウンド2と行くか……!」
俺がそう啖呵を切ると、女性は暫く俺を見た後。
心底楽しそうな顔で、口を開けた。
「気に入ったわ、アナタ。 名前は? 私はスユア。 トップギャンブラーの、スユア!」
「……アルス。 ギルド、ディラックの、アルスだ!」
互いに名乗りを上げたその瞬間。
再び、ジャッジによってトランプがシャッフルされる。
さぁ、こっからだ。
俺はスユアの背後で場を見ているクーレイトに、目配せした。
―――――
目の前の男はあまりにも馬鹿馬鹿しい。
私に勝てることなどありはしないのに。
このトップギャンブラーのスユア、現実でも、ゲームでも敗北は無い。
思えばいつもそうだった。
初めてギャンブルというものを認知したのは小学生の頃。
友達が誘ってきた大富豪でのことだ。
ローカルルールが多かったそのゲームで、攻略法を見抜い
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