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Epos5八神家の日常〜Pet Capriccio〜
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・。ルシル君」
はやては犬を飼っても良いって言ってくれたけど、何か思うことがあるのかルシルに目を向けた。あたしもルシルへ目を移す。
「・・・たぶんだけど、その子は飼い犬だと思う。野良にしては毛並みが良い。捨て犬にしては人間に恐怖や恨みを持たず。躾けの方も初めて受けるという感じでもない。そのことから――・・・」
「どこかの家に飼われていたが何らかの理由で迷子になった、と思うわけか・・・」
「そういうこと。帰巣本能が有るものだけど、環境によっては弱まる場合もある。その子がそうかもしれない。・・・とにかく、だ。飼い犬の可能性が高い以上、俺は餌のサイズを一番小さい物にした。この意味解るよな? ヴィータ」
ルシルが犬を一度見てからあたしを見た。はやて達もあたしを見てくる。あたしは「犬は飼えない、ってことだろ・・・」足元でご飯を食ってる犬を見下ろす。と、ワンって鳴いた。
「けど、もし飼い犬じゃなかったら・・・。はやて、その・・・」
「そん時は飼おか。ヴィータにすごい懐いとるし。今さら捨てるわけにもいかへんし。シャマルにはホンマにごめんやけど・・・」
「はやてちゃんが買うことに賛成なら、私からは何もない・・・です・・・」
「大丈夫やよ、シャマル。もし飼うことになったらヴィータ、もちろんわたしも一緒に躾けるからな♪」
シャマルは「あぅぅ。その時はお願いしますぅ〜」はやてに撫でられながらもちょっと泣いた。シャマルってなんでか小さい奴にイタズラされるよなぁ。なんでだろ。とにかく。そんなこんなで犬の飼い主が見つかる(本当に居れば話だけどな)までの間、あたしが面倒を見ることになった。
「そう言えばお名前は、犬、のままなの?」
「・・・。なぁ、名前付けていいのか?」
「まだこの家で飼うことが確定していない以上、下手に名を付けるとあとで別れが辛くなるぞ」
つうことで犬は犬のままだ。犬でも十分反応してくれるからそのままでいいや。飼うことになったらそんな時にはやてと一緒に考えよう。そんで午後はずっと犬と一緒に庭で遊んだ。待てや伏せ、お手とかの芸もルシルに教わることでさせることが出来たしな。その間、視界にシャマルが入ると犬は突進していって、「なんでぇぇぇぇ!?」何度もスカートに噛み付いてさんざん弄んだけど。
「ヴィータ。迷い犬のチラシを作るからな」
「・・・ああ」
ルシルはカメラで犬を撮って、パソコンやプリンターっていうデバイスを使って撮った写真をプリント。
「――迷い犬。飼い主を捜しています、と。はやて。連絡先はこの家の住所と電話番号を使わせてもらいたいんだけど」
「構わへんよ」
「イタズラ電話が来たら、魔法で即逆探知して相応の罰を与えるから安心してくれ」
「・・・
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