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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
番外編「オーバー・スペック 前編」
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ている』理由が分からない。
どんな天才でも大抵は努力の過程あって初めて結果を出せる。特に彼の腕部内蔵型グレネード「アストロジカ」はリコイルがきつく非常に癖の強い武装なのだ。それを何故こうも正確に扱えるというのか。
相性のいい悪いとかそれ以前の問題である。有り体に言えば、異常だ。
ファンタジーの世界の人間が現実世界のコンピューターを難なく扱っているような、そういう類の異常だ。幾ら才能があったってそう簡単に出来るはずがないのに、それでもジョウは実行する。世界はシューティングゲームをやりこんでいる程度で射撃が上手くなるほど甘くは無いというのに、世界はこの男にとことん甘いらしい。
しかしそんな異常にも立ち向かわなければいけいないのが生徒会長であり、ロシア国家代表であり、そして更識家の現当主である。
アクア・クリスタルから放出されるナノマシンを多分に含んだ水のヴェールを発生させ、それを盾に攻勢に転ずる。単に受け止めてはグレネードの弾頭が爆発するため、ナノマシンを最大限に操り水そのものを高速滞流させて無理やり弾頭を弾く。
それでも弾頭の爆発とその衝撃を完全に防げるわけではないし、盾一枚では衝撃を防ぎきれない。故に楯無はその問題に対策を立てていた。
攻撃の手を止めたジョウが感心したように声をかける。
「シールドの二段構えか。確かにこれじゃ弾は通らないな?」
「そうよ。そして貴方の次の行動も予測がつく・・・ついたところで、って感じだけどね」
「だが諦める気はないんだろう!?その意気やよし!!」
その言葉が終わるや否や、2重構造のアクアシールドが真っ二つに切り裂かれた。読んでいただけに回避に成功した楯無はいったん身を引く―――ことなく蒼流旋をバトンのように回転させ、アクアナノマシンを全面に張って突撃する。
その槍と夏黄櫨の接近武装である「
熱天の矛
(
シズラーハルバード
)
」が激突した。
がきぃぃぃぃぃぃんッ!!
”熱天の矛”は槍と片刃の斧を複合させた形状をしている以外は取り立てて特徴の無い武器だ。ただし試作品の合金を使用しているため従来では考えられない強度を誇っているとは小耳にはさんだが・・・とにかく、その槍に蒼流旋のような特殊な使い方は存在しない。
にも関わらず、防御を捨てて攻撃に特化したさせた”ミストルティンの槍”を正面から受け止めても微動だにしないとはどういう了見だ。アクアナノマシンによる超振動粉砕の衝撃は武器だけでなくそれを握る腕にも伝わっているはずなのに、ジョウはその槍を力任せに弾いた。
いや、力任せというのは正確ではない。ただ傍から見ればそう見えるだけであり、実際には絶妙な読みと力加減をしているのだ。それを感じさせないほど自然に弾かれては見事としか言いようがない。
だが、弾けて結構。夏
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