第130話
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あの義妹、「メイドはコスプレじゃねんダヨ」の一言と共に拳でオレの頬骨を打ちやがって・・・。
いや、女の子の仕草として軍隊仕込みっぽい本気拳ってどうですにゃー?」
「妹君は年頃なのですから、もう少し配慮があってもよろしいのでは?」
思い切り脱力しかけた神裂だったが、そこでハッとした。
本題はそこではない。
「ちょっと待ってください。
今回の件はあの子達が偶然、麻生恭介を誘った事が原因でしょう。
そこにどうして私が関わるのですか!?」
「ああーん?
じゃあねーちん、キョウやんに対して何も感謝してない訳?」
「ううっ!?」
「せっかくキョウやんは天草式の皆さんを謎の巨大生物から守ったというのに、それに対して感謝ゼロどころか私は関係ありません宣言ってか。
堕ちたねー神裂火織。
キョウやんがこれ聞いたら落胆するぜい。
最近のアイツは妙に優しくなっているから、「気にするな。」って言う筈だぜい。」
「ううううっ!?」
土御門の言葉に神裂は壮絶な選択を迫られているのか、凄く困ったような顔をしている。
それが電話越しでも分かるのか、土御門は必死に笑いを堪えた声が聞こえる。
それを聞いた神裂は一気に落ち着きを取り戻し、言う。
「土御門、あなたは私をからかっているでしょう?」
「い、いや、そんな事はないぜい。」
神裂の殺気の籠った声に土御門はどもりながらも言う。
「まっ、この話は一旦置いといて。
オレが連絡したかったのは、今回の一件で出てきたクラーケンの事だ。」
だが、次に聞こえてきた土御門の声は魔術師のものだった。
神裂はそれを聞くと、表情を引き締める。
「確か、アドリア海に突如現れたらしいですね。」
「ああ、クラーケンって言えば神話に出てきてもおかしくない生物だ。
それがどうして今になって現れたのかという事だ。
しかも、報告によればそのクラーケンの姿は文献に出てくるクラーケンとは少し違うらしい。」
「どういう事ですか?」
「これはオレの予測だが、あれは誰かが創ったクラーケンなのかもしれない。」
「何を馬鹿な事を。
もしそれが本当なら、魔術界にその名が知られている筈です。」
「それと思う一つ。
そのクラーケンはキョウやんを狙っていたらしい。」
土御門の言葉に神裂はピクリ、と反応する。
「何が狙いでキョウやんを狙ったのかは、分からない。
もしかすると、キョウやんはオレ達が想像している以上の何かに追われている可能性がある。
それもキョウやんも知らない何かに。
上の方も、今回の一件で少しばかり調査をするらしい。」
「それと私に何の関係があるのですか?」
神裂は凛とした声で聞き
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