第九話「決戦/DECISIVE BATTLE」
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かった……が、
「氷裂斬ッ!!」
その叫びと共に上空から無数の刃状の氷山が落下、降り注いで暴走するジュエルシードの海に着水すると同時に次々と海は凍りついていき、攻撃と動きを止めたのだ。
「フェイト!?無事か……!」
「ぜ、ゼロ……?」
ゼロはフェイトのもとへ駆け寄り、そして。
「バカ野郎ッ!!」
「……!?」
ゼロの一喝が彼女を驚かす。
「一人で戦ってどうするんだよ、死ぬような真似もしやがって……!」
「ご、ごめんなさい……」
「もう水臭いことはするな……お前はアルフを連れて離れていろ?」
「ゼロ……?」
「心配するな、俺の一撃で決める……!」
ゼロは二人が十分に距離を取ったことを確認し、セイバーへ前出力を注ぎ込んだ。
「この一撃で決める……!」
『エネルギー充填百パーセントを切った、何時でもいけるぞゼロ!』
「行け……幻夢・零ッ!!」
ゼロはエネルギーに満ちた極太化したセイバーを振り下ろすと、刃から巨大な二つの波動刃が生じて、凍りついたイレギュラーの海へ命中する。氷は波動に寄って粉々に割れ砕き、砂のように粉砕された。
「……す、すごい!」
自分さえも苦戦していたあのジュエルシードの暴走をたった数秒で沈黙させてしまった。
しかし、ゼロはふらつき浮遊を失って海面へと落下しかけた。
「ゼロ!大丈夫!?」
フェイトとアルフが駈け寄ってくる。実はこの玄夢・ゼロは、ゼロのエネルギーを全て注ぎ込み放出する技であるため、まだ11歳の彼にとって体力の半分以上が削られてしまう。最強の技でもあるが、その分隙も多く、ディスクが発生する技なので滅多なことでは使えない技でもある。
「あんな技を持っていたなんて……」
一方、アースラに居る僕はそんなゼロ君の強大な技を目に怖気づいていた。あの巨大なジュエルシードの暴走を絶った一発の技で沈めてしまうなんて……それも、対する力は六つも暴走したジュエルシードだ。はたして僕らに勝てるのだろうか?
「あの技……提督、モデルZの「幻夢・零」のパワーは強大です。あの直撃を二発とも食らえば、アースラとてひとたまりもありません!幻夢・零が次の発射態勢に移行される前に即時撤退命令を?」
シグナス司令は焦った様子で提督へ叫んだ。やはり、ゼロ君のあの技はそれほど恐ろしい威力を誇るのだろう……しかし、
「わかりました。機首反転!フルスピードで撤退……」
「……!」
提督がそう命じた直後、僕となのははは背後のトランスサーバーへと走り出した。
「お、おい!?二人とも……」
ホーネックさんがそれを見て呼び止めようとしたが、僕らは聞く耳を持たなかった。
ようやくゼロ君と再会できるんだ。そして、彼らにジュエルシードを六つも全て渡されるわけにはいかない!
「蒼霧タケルと、高町なのははこれより命令違反を犯します
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