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ロックマンX1st魔法少女と蒼き英雄
第九話「決戦/DECISIVE BATTLE」
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セスは制限されていた。
「だめだ……アクセスできないや?それにこの二人の内ゼロって子が。こっちが発見されたジュエルシードを二つも取っちゃうし……」
「急いでいるんだ、しっかりやってくれ?」
「は〜い……」
一方、僕ら三人は通路に居た。
「フェイトちゃん、全然現れないね?」
「ああ、彼女たちは別の場所でジュエルシードを集めているようだけど?」
「ゼロ君も……一緒に居るんだろうな?」
そう僕も言った。こうしている間にも、士朗さん達と鍛えた心眼が鈍くなっちゃいそうだ……早く彼と再会して彼と話がしたい。

日差しが照らす晴れた天候と、覆い茂った森の木々、そして滅び去った文明の遺跡が沈む海原。そこに二人と一匹の姿が見えた。
「駄目だ……ここも空振りみたいだよ?」
アルフはそう二人へ告げる。
「そう、やっぱり彼らに隠れて見つけるのは難しいみたいだね?」
「下手に動くと奴らに見つかるようだな……しかし、慎重に調べてもこうして先起こされるのは確かだ。やはり、ここは俺が……」
「ゼロ、それ以上言わないで?」
そうやってフェイトはゼロの言葉に口を挟んだ。ゼロがやろうとしていることは、自分が派手に動いてハンターと管理局の目を引き付け、少しでもフェイトがジュエルシードを回収しやすくさせる。しかし、そうなればゼロだけに攻撃が集中してしまい、最悪の場合は……
「……俺はフェイトの幸せのためなら犠牲になれる。それが、戦う為に生まれた俺にとって、唯一戦う以外で出来る行いだ」
「ゼロ……ゼロは、戦う以外にもいろんなことが出来るよ?私なんかより、ゼロは料理が上手だし、家事だって得意だし……あと、優しいし」
「確かに、一般的に言えばそう思えるだろう……だが、違うんだよ?俺はこの力を破壊にしか使えないんだ……そう、「失敗作」の俺なんかに……」
「ゼロ……?」
「すまないが、しばらく一人にしてもらえないか……?」
「そうだね……一先ず休憩を取ろうよ?」
アルフもいい、フェイトはひとまず一旦休憩をとった。これまで連続でいくつかの世界へ渡り歩いているため、疲れもたまってくる。
「……俺は、何のために生きているんだ……」
河のほとりで、ゼロが腰をおろしモデルZを取りだした。モデルZは彼を心配する声で、
『ゼロ、やはりフェイトのことが気になるのか……?』
「……ああ、情けないことにな?」
『人が人に好意を寄せる行動は生命の自然の行いだ。情けなくも、珍しくもない。ある者はそれを尊重している……』
「だが……俺は、誰かの肉体から生まれた人間の子ではない。試験管の中で胎児となって人工的に作られたライブメタルの適合者だ。そんな俺が恋愛など無縁の存在だ。こんな化け物のような俺を、フェイトが知ったら……だからせめて、アイツを守るために死ねるなら、それが本望だ」
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