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とある星の力を使いし者
第129話
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痛みはない。」

「それはよかったね?」

「というか、どうして俺が怪我しているのを知っているんだ?」

「その病院は学園都市協力派の病院でね?
 学園都市の生徒が運ばれたら連絡が来るようになっているんだよ?」

「ふ〜ん、それであんたが直々にこっちに来てくれるのか?」

「何で、そんな面倒な事をしないといけないのかね?
 逆だよ?
 君が、いや正確には君達がこっちに戻ってくるんだよ?」

麻生は一瞬、自分の耳を疑った。

「どういう事だ?」

「だから、いくら協力派の施設とはいえ、能力者の身体を調べさせる訳にはいかないんだよ?」

「俺は無能力者だが。」

「時間割り(カリキュラム)を受けているから関係ないね?」

「じゃあ何か、お前は何十時間もかけて怪我人の俺を飛行機で運ぶつもりか。」

「それは安心してもいいよ?
 学園都市製の超音速旅客機が停まっているはずだから。
 それを使えば、一時間ちょっとでつくかな?」

「お前は俺を殺すつもりか?」

「大丈夫、死ななければ僕が治してあげるから?」

麻生は言葉が出なかった。
いや、何を言ってもこれは覆せないだろう。
麻生は大きくため息を吐いて、こう言った。

「地獄に落ちろ。」

返事を聞かずに、通話を切る。
それに合わせて、麻生を運んでいた担架は急に進路を変える。
運ばれながら、麻生はもう一度ため息を吐いた。

(結局、何の休息にもならなかったな。)








どこまでも緑の草原が広がる平野。
その平野に一人の男が立っていた。
青い髪の短髪に金色の眼。
そして、顔には大きな×印の火傷があった。
男は静かに、風に揺れる草原の見つめている。
すると、後ろから何かが近づく音がする。
男は振り返りもせずに言う。

「何の用だ?」

「お前が星の守護者と接触したのでな。
 感想を聞きに来たんだよ。」

それは猫だった。
猫は男の隣まで歩り、座る。

「それで、どうだった?」

「全然駄目だな。
 あれでよく幹部クラスと戦って生きて来れたな。」

「確かに彼の今の実力では、幹部クラスに勝つ事は不可能だろうな。」

「どうして、あいつらはあんな奴を選んだんだ?
 あの頃の星の力なら、初代(・・)星の守護者を蘇らせる事はできた筈だ。」

男の言葉に猫はこう言った。

「星が人を蘇らせる事はルールに反する。」

「だが、結果的にあいつらはルールを自分から破った。
 それが今の現状だ。」

「確かに、彼らは自分で課したルールを自分で破った。
 しかし、彼らは・・星は自分達がこうなる事を分かっていて、ルールを破ったんだろう。」

「そうまでし
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