第129話
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荷になるぞ。」
(こいつ、俺がこの能力を完全に扱えていない事を知っている。)
「そんなんじゃあ、幹部おろか並の魔術師に勝つ事すらできないぞ。
それと最後にもう一つ。
俺はあいつらとは違う。
次にあいつらと俺を一括りにしたら、お前が星の守護者でも関係なく殺すからな。」
その言葉を最後に男は風を纏って、どこかへ飛び去って行った。
麻生は男が飛び去った所をじっと見つめていると、突然視界が揺らぐ。
そのままゆっくりと、地面に倒れていく。
(そう言えば、傷はそのままだったな。
血も流しすぎたし、これって不味くないか?)
周囲には結界を張ってある。
人払いも兼ねているので人が来るには、予め結界に与えた魔力が無くなるまでだろう。
そんな事を考えながら、少しずつ意識が遠くなっていく。
倒れそうになる麻生を誰かが、支える。
遠くなっていく意識の中、麻生は自分を支えた人物に視線を向ける。
「だ、大丈夫ですか!
しっかりしてください!」
それは五和だった。
五和は慌てた表情をしながら、麻生に呼びかける。
「そんな・・耳元で・・・・騒ぐな。」
「良かった、まだ意識はあるみたいですね。
すぐに治療魔術を。」
「いや・・・それより、この結界を」
「今、建宮さんが結界を解除しに行っています。
もうすぐ、結界が解けるはずです。」
「なら・・・・救急車を呼べ。
この傷は・・魔術では治らない。」
麻生はその言葉を言って、意識を失うのだった。
次に目が覚めると、麻生は見慣れない天井が一番に眼に入った。
それも天井は絶えず動いている。
周りを見ると、看護婦や医者が麻生の身体に包帯などを巻きながら、話し合っていた。
内容を簡単に説明すると、麻生の傷の具合などを話している。
そこで自分が担架に乗っている事に気がつく。
魔術で治らないのなら、医療技術で治してもらうしかない。
現にあのスラム街での傷は、カエル顔の医者の所で、治療してもらう事ができた。
(どういう原理かは知らないが、医療技術なら傷を治す事ができるみたいだな。)
と言っても、病院は手術などは例外だが、基本的に自然治癒を高めて、傷を治す。
(自然治癒で治る事が分かっただけでも、よしとするか。)
そう思い、眼を瞑り、後は医者に任せようとした時、横から麻生の肩を軽く叩かれる。
閉じた目を再び明け、その肩を叩いた人物を見る。
「すいません、貴方様にお電話が。」
そう言って、電話を差し出してくる。
麻生は電話を受け取り、耳に当てる。
「傷の具合はどうだい?」
声の主はカエル顔の医者だ。
「鎮痛剤が効いて、今は
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