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インフィニット・ストラトスの世界にうまれて
ウェルカム・トゥ・ザ・サマー
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ろうなと思っていると、こんな声が耳に届く。

「あの、お客様。後がつかえておりますので、申し訳ごさいませんが前へとお進み下さい」

ゲート内で立ち止まっていた俺たちは、お姉さんに注意を受けることになった。

凰鈴音。
一夏のセカンド幼なじみ。
長い栗色の髪をツインテイルにしている。
性格はサバサバしているが、意外と激しい面もあるらしい。
箒と入れ違いで小学五年生の頃に一夏のいる学校に転校してきた。
中学二年生のときに両親が離婚し、中国に引っ越すまで一夏と一緒に時間を過ごしている。

ウォーターワールドの中に入った俺と鈴は、人の間を縫うように歩き、プールサイドにある空いている椅子をようやく見つけ腰を掛ける。
鈴は荷物を持っているが、たふんそれは水着かなんかだろうな。

「鈴は泳がないのか?」

「アーサーが泳がないのに、あたし一人で泳いで何が楽しいのよ」

確かにな。

「悪いな、泳げなくてさ。怪我は良くなって歩けはするけど、プールで遊べるほどには回復してない。ウォーターワールドのチケットのことは今度違う形で埋め合わせするから」

「期待しないで待つことにするわ。でも、今回のことは一夏のせいなんだから気にしなくって良いわよ」

ゲートをくぐる時よりは、いく分表情は柔らかくなった気がする。

「了解」

そう言った後、俺は空を見上げた。

「この暑さだ、熱中症にでもなったらマズイだろ? とりあえず飲み物でも買ってくるから、鈴は席をキープしておいてくれないか?」

「ありがとう。席は取っておいてあげる」

鈴の答えを聞いた俺は、飲み物を買いに行くために立ち上がる。
そして歩みを進めた時に何かに躓いた俺はバランスを崩す。

「ちょっと、アーサー。危ない!」

鈴はそう叫び、立ち上がりながら俺の前へと出る。
何て反射神経なんだと思いながら、俺は両手を伸ばし鈴の肩に手をかけ自分の身体を支えようとするが、俺の両手は鈴の肩を滑るように通り過ぎ、俺の手は鈴の肩から加速度的に離れていく。
この後、俺がとった行動は自分の身体を支えるために鈴の華奢な身体をしがみつくことだった。
周りからはいきなり俺が鈴に抱きついたように見えたかもしれない。
鈴ってこんなに小さかったのか。
そんな感想が頭に浮かぶ。
俺の両腕にすっぽりと覆われるように抱かれていを支えようとしたであろう両腕は、しっかりと俺の背中に回されていた。
この瞬間、俺は時間が止まったように感じた。
俺は何も言えず、だだ鈴を抱きしめていた。
だがそんな時間は長くは続かなかった。

「あっ! あそこのお兄ちゃんとお姉ちゃんがチューして
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