暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep16大事な日〜Fate & Alf〜
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の固有能力・“複製”の説明はすでに聞いている。正直半信半疑だったが、模擬戦を行って思い知ることになった。僕が使った魔法を次々と複製して、僕へと放ってくる。しかも威力、速度、制御もろもろ全て僕より上だったことに余計へこむ。
あれを自分の魔法に自信と誇りのある魔導師にすると、その相手は発狂するかもしれないな。僕も本音を言えば喚きたかったが、なんとか耐えた。だがあんな思いをするのは2度とごめんだ。
「そもそもデバイスの演算処理が俺より遅いから、どうしても力ずくで処理させようとしてしまう。こればかりはどうしようもないと言われたが」
全く。魔術師は本当にすごい存在だと思い知らされる。普段は魔力を感じないのに、いざとなると急激に上がり、デバイスなしでの魔術発動。発動に必要な術式の演算は全て頭の中だけで処理。そう容易に出来るものじゃないのは、魔導師であれば誰でも知っている常識だ。だがそんな魔導師の常識をことごとく覆すのが、魔術師であるシャルとルシルだった。
「じゃあデバイスを持つのはシャルだけになるということか?」
「そうなるかな。デバイスの代わりとして、形だけを似せた第四聖典を使うつもりだ。あれなら危なくないから、そっちの法にも引っ掛からないはずだ」
どうやらルシルのデバイス所持の話は白紙になるようだ。まぁ、それでいいなら僕も構わないが。とりあえずデバイスを持って弱くなってしまった、なんてことにならずに済んだ。
†††Sideクロノ⇒ルシリオン†††
俺は今、トレーニングルームでクロノとフェイトの模擬戦を見ている。それにしてもフェイトは本当にすごい。魔力がさらに上がってきているし、技術もまた上達している。クロノが抜かれるのも時間の問題だし、俺としてもこのまま制限が掛けられている状態では抜かれてしまうかもしれない。息もつかせぬ攻防。そしてフェイトが砲撃を放ち、トレーニングルームに張った結界を抜いて壁の一部を破壊してしまった。
「おお! これはすごいな。というかクロノ! しっかり相殺しろ!」
「うるさい! 近くに居るなら君が何とかすれば良かったじゃないか!」
手を出すなと言っておきながらそれか。クロノがしっかりしていれば防げたはずだ。
「あ、えっと、ごめんなさい。つい力が入っちゃって」
フェイトがクロノに謝っている。君が謝る必要はないぞ、フェイト。自信満々に模擬戦を申し込んでおきながら、フェイトの魔導を受け切れなかったクロノが悪い。
「気にすることはないよ、相殺しきれなかった僕も悪い。それに、自分たちで直す分には誰にも文句を言われる筋もない。というわけで手伝え、ルシル」
「は? ああ、まぁいいか。判った、あとでな」
世話になっている以上はそれくらいなんてことはない。
「よし、そ
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