第2部:学祭1日目
第7話『再会』
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に、七海も落ち着き、
「よ、よろしく琴吹さん……。お手柔らかに頼みます……」
小さく言った。
「ええと、西園寺世界さんに、清浦刹那さん、甘露寺七海さんに、黒田光さん……」
梓は必死に、ファンクラブメンバーの顔と名前を一致させようとする。
「別に無理しなくていいよ。案外顔と名前って一致しにくいし」
「世界が言うと嫌味よ」光は言ってから、「とりあえず、中野さんだっけ。どこか落ち着ける場所で、ゆっくり話さない?」
「……正直、私達も、じっくり話したいと思ってました。」梓達は、世界が誠争奪戦の当事者の1人であることを知っている。「正直、大事なことです」
「まあまあ待て待て。梓、あのことは忘れよう」律が小声で言って、「色々と西園寺達の趣味とか聞きたいしよ。ざっくばらんに話そうぜ」
「ふふふ、私もですよ、田井中さん」世界は笑って、「とはいってもファンクラブの受付をしているから、動くこともできないですかね」
「ま、とりあえず古今東西ゲームでもやろうぜ」
律はノリのままに、発案した。
「ん? ファンクラブの呼び込みとか、しなくていいの?」
「彼氏を探しているなら、私たちも協力しますよ。」
すでに彼氏のいる七海と世界が、ポカンとしつつ尋ねた。
「あー……どうしようかな……」
律も思わず、思いとどまってしまうが、
「私は、女水入らずのほうがいいですよ。皆さんもそうでしょ? もちろん、りっちゃんの彼氏は紹介してくれるとありがたいですが」
ムギが前に出てきて、話を元に戻す。
「それもそうね。やっぱり男が入ると、なんか話が合わないし」光は早速のってきた。「今だけしか水入らずは楽しめないわよ。古今東西ゲーム、やろうよ」
「やるか!」
「やろうやろう!」
みながはしゃぐ間、梓は律に、
「伊藤や桂のことに関して、聞かなくていいんですか?」
「何言ってんだよ、私たちの入るところじゃねえだろう。あいつらで解決すべき話さ」
「でも、ひょっとしたら取り返しのつかないことに……」
「大丈夫だってば。」
律はなんとかなだめて、「やろうぜ!」と声をかける。
浮かない顔の梓を、刹那は冷静な目で見ていた。
お化け屋敷に入り込み、唯も誠も、思わず息をのんだ。
セットがぐちゃぐちゃになり、『冷たい手』や『傘お化け』が、無様な格好で倒れている。
それをかき分けかき分け進むと、薄暗い部屋に、保健室のベッドが一式。
その横で、泰介がなぜか股間を抑えながらうずくまっている。
ヘアスプレーの残り香が、まだ残っている。
「泰介!?」
誠は思わず駆け寄る。
「あ……誠かあ……」
「言葉が来ているはずだけど、今どこに……まさかお前……?」
「いやあ、ほんの冗談のつもりだったんだけどさ。」
その間、唯はベ
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