暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
A's〜オリジナル 日常編
46話:2月14日 各々のバレンタイン
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「…何かあった?少し浮かない顔をしてるけど」
「うん、ちょっと…」

リンディに尋ねられ、フェイトはなのは達との会話であったこと…主にこの世界の“バレンタイン”という習慣について説明した。

「へぇ〜、女の子が男の子にチョコを上げる、ねぇ。中々面白い習慣じゃない」

顎に手を当てていたリンディは、「それで…」と続けて目線をフェイトに向ける。

「フェイトさんは何に困ってるのかしら?もしかして、作り方?」
「それもあるんですけど…」
「…?」

首を傾げるリンディに、フェイトは付け足すように説明する。


―――はやての言っていた、“本命”について


するとリンディは、フフンと笑いながら目を光らせた。

「へぇ〜、そういうのもあるんだ…」
「え…?」

ニヤニヤと笑うリンディを見て、フェイトは疑問を抱く。まさか会話の内容を説明しただけで、理解したというのか。
リンディは驚いているフェイトを見て、クスッと笑った。

「まぁ私もよく知っている訳じゃないから絶対とは言えないけど…。おそらくはやてちゃんが言った“本命”っていうのはね…」

そう言いながらフェイトへ近づいていき、耳元で囁く。


―――大好きな人に、大好きって意思を伝えるモノの事だと思うわ。


……………え……?

小さく囁かれたフェイトは、思考が一時停止してしまう。リンディが自身から離れていくのを感じながら、先程の言葉に関して少しずつ考え始める。

(好きな人に……大好きな…大好きだって……伝える……)

ようやくその言葉の意味を掴み始め、フェイトは顔をみるみる赤くしていく。

「あ、え……ふぇ……!?」
「フフフ…」

顔を両手で抑えて狼狽えるフェイト。それを見て笑みを浮べるのは、母親としての性なのか、それとも別の何かなのか…

「あ、艦長にフェイトちゃん。どうかしたの?」

そこへやって来たのは、リンディと同じで休日をまったり過ごしていた、アースラ通信主任のエイミィだった。

「え、えっと……」
「まぁまぁ、落ち着いてフェイトさん。取りあえず、チョコを作るんだったら材料が必要になるわ。悪いんだけど、買って来てくれないかしら?」
「で、でも私何が必要かなんて…」
「こっちで調べて、念話で教えてあげるから」

こっちには通信主任もいるし、とエイミィの顔をチラリと見ながらリンディはそう言った。エイミィは未だ状況が掴めていないのか、首を傾げた。
それを余所に、リンディはお金を取り出し、フェイトに渡す。

「それじゃ、お願いね」
「は、はい…」

フェイトはリンディに押し切られる形で、買い物に行った。

「艦長、どういう状況ですか…?」
「フフフ、実はね…」


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