暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
ロック オブ サキュバス
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羽、ヴィダルダス・タカとは俺の事よ!」

名乗ったと同時に、ヴィダルダスは一気に顔を上げ―――――

「ロックユー!」

その長髪を6本ほどの束に分け、一気に3人に向かって放った。

「ひぃ!」

突然向かってきた髪の毛をルーシィは避ける。
ルーシィに当たり損ねた髪はバキバキと壁に亀裂を入れた。

「やぁ!」

再び襲いかかってくる髪を逃げるように避ける。

「わわわっ!」

ルーも攻撃する事を忘れ、風を纏い天井近くまで跳躍する。
着地すると、別の髪を避ける為に再び跳躍した。

「!」

髪の一束がジュビアを襲う。
が、その髪はジュビアの胸辺りをすり抜けた。

「面白れぇボディしてんなァオイ!キャハハハハ!」
「ジュビアの体は水で出来ている。しんしんと」
「頑張れジュビア!あたしムリ!」
「よぉーし!女の子1人に戦わせるなんてティアに怒られちゃうからね!僕もいっくよぉー!」

柱に隠れたルーシィを守るように前に立つと、ルーは左手をヴィダルダスに向ける。
ルーシィに攻撃を仕掛けたらその髪を切り刻んでやる、という事だろう。

「ジュビアにはいかなる攻撃も効かない」

そう言うと、ジュビアは右手を自分の前に持ってくる。

水流拘束(ウォーターロック)!」

その右手をヴィダルダスに向けると、その足元から水が溢れた。

「ロック!?お前もROCK(ロック)か!?」

拘束(ロック)を別の意味だと勘違いするヴィダルダスは、一瞬にして水の球体の中に閉じ込められる。
ジュビアが右手を横に振ると、ヴィダルダスは全体的に水で覆われた。

「口ほどにもない」
「さすが元エレメント4!敵にしたら怖い」
「ううん・・・まだ終わってないよ」

ジュビアが呟き、ルーシィが歓喜の声を上げる中、ルーは珍しく冷静に呟く。
その瞬間――――――

「!」

ジャバァ、と。
水流拘束(ウォーターロック)がヴィダルダスの6束に別れた髪の毛だけを覆った。

「やっぱり、ね」

ルーが呟く。
ザババババ・・・と海のような音を立て、水流拘束(ウォーターロック)だった水は、その姿を徐々に消していった。

「な・・・」

ジュビアが驚愕している間に、水は全て、蒸発したかのように消え失せる。
「ふっ」とヴィダルダスは微笑み―――――ふわさっ、と、髪を揺らした。

「ジュビアの水流拘束(ウォーターロック)が・・・消えた!?」
「そしてキモい!」

術者の意思が無い限り敗れる事のない水流拘束(ウォーターロック)が消えた事に驚愕するジュビア。
ふわさっと髪を揺らす仕草がこれ以上ないくらいに似合わず、ぞぞ・・・と震えながら自分の身を抱くルーシィ。

「寝グセには水
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