暁 〜小説投稿サイト〜
気まぐれな吹雪
第二章 非平凡な非日常
45、襲撃の犯人は黒曜生?
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違う。

“オレが”違う場所にいるんだ。

「どこだよここ」

見渡せば、そこにあるのは小川の流れる草原だった。

小鳥の囀りや小川のせせらぎが優しく響く。

一体何がどうなっていやがる。

確かにオレはさっきまで恭と一緒に黒曜ヘルシーランドの目の前まで来ていた。

なのに、何でこんなところなんかに。

そう言えば、オレが乗っていたバイクも見当たらない。

しゃりっ

草を踏む音で振り返る。

「お久しぶりです、霜月要」

そこには、藍色の髪の少年がいた。



†‡†‡†‡†‡†‡



ガシャンッ

大きな音が鳴り響く。

その音に驚いて、思わず振り返った。

全く、敵陣の目の前だと言うのに何をしているんだ。

文句を言おうとした。

しかし、

「……要?」

そこには、ライダーを失ったバイクが転がっているだけだった。
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