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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第39話 バルトマンの過去(中編)
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………うん、悪い。運動神経皆無のひ弱なお前にそんな芸当無理だよな………」
「ひ弱!?私は平均レベルです!!」
「50代のか?」
「バルト!!」
コーヒーカップを持ち上げ、振り下ろそうとするカリムだが、バルトは余裕そうな顔でその動きを見ていた。
「ううっ………」
いとも簡単に掴まれてしまうと予想したカリムは渋々その手を下すのだった。
「まあカリムいじりはこれくらいにしておいて………こいつの使い道って言えば、当たるか分かんねえ解読困難な電波占いだろ?後の使い道って言えばその容姿を利用して、5年後位に娼館に売り飛ばして………」
「………バルト?」
「あ、すいません………悪ノリが過ぎました………」
ロレンスとは違う押し潰す様なオーラを感じてバルトは土下座をして謝った。
「全く、はいコーヒー」
「おう、サンキュー。全く、コーヒーを入れるのだけは美味いんだからな………これなら良い嫁になれそうだ」
「誰の………ですか?」
「あん?………金持ちの上の連中か?」
そんなバルトの答えを聞いたカリムは静かに背を向けた。
「何だ?どうした?」
「何でも無いわよ………バルトのバカ………」
「?変な奴………コーヒーは美味いがな」
そんなカリムの様子は気にする事なく、バルトはコーヒーを飲むのだった………
「あの………」
「何なのはさん?」
「カリムさんはバルトに会ったんですよね?バルトマンだとは思わなかったんですか?」
不意に手を挙げたなのはは恐る恐るそんな質問をした。
「最初はもしかしたらと思ったわ。あの事件の後、あの人が死んだと報告は上がらなかったから生きているかもって。初めて会った時もあの人はカリムって驚きながら名前で呼んだわ。まさか鉢合わせるとは思っていなかったのね」
「バルトさん………」
少し悲しそうな顔をして俯くなのは。
「だけどあの人は今じゃあんなに若いわけ無かったし、世の中には似た人が3人いるって言うでしょ?だから別人だなって思う事にしたの。………だけどあの人が訪れる様になってあの時の日常が戻ったように感じて嬉しかったわ………だけど………」
「だけど………?」
「話す内容がヴィヴィオちゃんとあなたの話題ばかり。思わず嫉妬しちゃうくらい話してたわ。私の事を見て欲しかったのに他の女性の話ばかりなんですもの………まあそこもバルトらしいけど」
「カリムさん………」
「心配しなくて良いわ、バルト・ベルバインの心の中にはヴィヴィオちゃんとなのはさんだけしか無いわ。だから自信を持ちなさい」
「………はい、ありがとうございます」
頭を下げてお礼を言うなのは、その顔は少し晴れやかだった。
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