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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第39話 バルトマンの過去(中編)
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でるんだ?」
「知りません!!!」
そう言い残して立ち上がったカリムはバルトに「バカ」と言い残して教会へと戻って行った。
「何だあいつ?」
「と、こんな感じでまあ意外と平和な生活に馴染んでいたんだが………何だお前ら?」
そ皆から受ける視線が先程とは違うことに気がついたバルトは一旦話を止めた。
「いや、誰かさんと一緒だと思ってな」
「人の好意にかなり疎い所とか」
「家族や兄弟ってフィルターを一回置くとそうしか思わなくなるところとか」
「お前等一体誰の事を………」
「「「レイの事!!!」」」
3人の揃った言葉に周りのみんなもうんうんと頷いていた。
まあ返す言葉も無いので黙るしかないのだが………
「………まあそれは取り敢えず置いておいて………バルトさんはその後どうなったんです?」
「ログスバインの名を貰った」
「ログスバイン?」
「ドクター知ってますか?」
「確か今は既に途絶えてしまった聖王騎士の名だよね?」
「そうだ。古い家系で、聖王教会発足時から代々聖王家を支えてきたらしい。だからこそ名誉ある名として途絶えた後も優秀な聖王騎士にその名を名乗らせるようにしたんだが………それに俺が選ばれたんだ」
「バルトさんが!?」
「ぐうたら騎士のくせに?」
「アギト、俺だってそんな名前いらなかったんだよ。だけどよ、根回しはジジイが全てやり終えた後だったから断り様が無かった」
「でもそれだったらバルトさん逃げれば良かったのに………」
「俺だってそう考えたさ。だけどこの決定にもちゃんと理由があったんだ」
「ジジイ入るぞ」
他の騎士団のメンバーがだったら卒倒しそうな事を平然とやってしまうバルト。
「おう来たな、こっち来い!」
だが言われた本人も気にすることなく、むしろ親しげにバルトを机の前まで呼び寄せた。
とある日、バルトはロレンスに呼び出され部隊長室へとやって来ていた。
部屋にはバルトが行くと何時も居る秘書のシエラや娘のカリムもいない。
「俺1人か?」
「そうだ、お前さんにちょっと話があってな」
そう言って座っている机の中から古くなった絵本を取り出した。
「何だこれ?」
「見ての通り絵本だ。ちょっと読み聞かせてやろうと思ってな」
「………帰る」
「おい、マジで帰るなって!!この絵本が今回の大事な話で重要になってくるんだからよ!!」
帰ろうとしたバルトを慌てて止めるロレンス。
「分かった!分かったから抱きつくんじゃねえ!!!」
最初こそ抱きつかれ、流石にぶん殴ってでも帰ろうかと思ったが後が
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