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インフィニット・ストラトスの世界にうまれて
閑話
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たときのタバえもんこと篠ノ之束にでも相談するか? いやしかし、顔は見知っているが、連絡先を聞けるほどの関係じゃないしな。
連絡先が解りそうな人間といえば箒か織斑先生だが、だからと言って、俺が聞いたところで教えてくれないだろう。
何のためかと疑われるのがオチだ。
それにもし連絡が取れるとしても、俺の頼みごとを聞いてくれるとは限らない。
物事を楽観的に考えれば、俺が頼まなくても篠ノ之束のことだ、何かしらの騒動を巻き起こしそうな感じはするってとこだろうが、先のことは解らないからな、だから俺はこう叫んでいた。
篠ノ之束、臨海学校での件の借りを返しやがれと。
しかし まあ、篠ノ之束がこれから何をやらかしたとしとも、それは他人任せの他力本願で、結末が俺の思い描いた物とは大分違う可能性があるが、俺は自分の取った行動の結果の責任も取れず、他人任せになってしまうそんな状況で、どんな結末が待っているのだとしても文句を言える立場にはないだろう。
篠ノ之束は俺をいったいどんな風に思っているんだろうな。

「まったく、余計なことをしてくれたよ。邪魔するなって言ったのに。これだからバカの相手するのはイヤなんだ。私もアレで解るだろうと思って言ったんだから自分にも責任は多少はあるかもしれないけど……あっくんにはもっと解りやすくこう言って上げれば良かったかな? 『何もするな』と」

くらいは思っているかもしれないな。
俺というイレギュラーの存在によって、俺の知る歴史と大きくズレてしまったこの世界。
それを平凡の中の平凡。
『平凡・オブ・ザ・イヤー』を飾れるほどの平凡。
時空を越えてやってきた平凡がIS学園の制服を着ていると言っていいこの俺が、知っている歴史へと戻すことが可能なのかと思う。
考えるまでもなく答えは単純にして明快で――無理だろう。
確かにここはインフィニット・ストラトスの世界なのだが、俺はこうしてこの世界に存在している訳で、やりたいようにやればいいじゃないかとも思う。
だがどうしても好きだった物語だっただけに前世の記憶に引きずられてしまう。
結局のところ、なるようにしかならないのだろう。

照明が必要なほど薄暗くなった医務室で、俺は照明を灯すことなく天井を眺めながらこう思っていた。
人間なんだから間違うこともあるだろう。
そうだとしても、俺はこれからも自分がベストだと信じる選択をしていこうと心に決めていた。
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