暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep14其は抑止の力と戻りて〜Advent〜
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修正力《いかり》によって瞬く間に殺された。もちろん、その者たちの魂すら残されずに、だ。もう2度と輪廻転生が出来ないよう徹底的に。
そもそもプレシアは、アリシアの肉体(うつわ)だけを保存している状態だ。アリシアの魂が無い以上、出来るのは姿かたちが同じだけのクローン。言うなれば双子のようなものにしかならない。

『っ!? 前にも言ったけど、世界が私たちに干渉すること――』

「哀れね」

『なに・・・っ!?』

シャルが俺の横に立ち、一言呟いた。モニター越しにプレシアを見るその目は明らかな怒り、呆れ、憐憫、おまけに軽く殺気が混ざっている。

「ジュエルシードを使ってアルハザードへ行く? まったくもって馬鹿馬鹿しい。確かにあなたのアリシアへの想いは本物なのでしょうね。愛する人を取り戻したいって気持ちくらいは、私にも少し理解できる。でもね、あなた個人の意思で世界を滅ぼすような真似だけは許さない。それにルシルが言ったとおり、死者蘇生は奇跡中の奇跡、摂理の冒涜、成功はしないわ。それでもやりたいなら、まずは人間をやめることをお勧めするわ」

シャルがプレシアに向けて静かにそう告げた。誰かを蘇らせたい気持ちは解かると、でもそれは許されないと。シャルのその様子から、シャルの言っていることが真実で事実だとプレシアは理解したようで息を呑んでいる。黙ってしまったシャルを、みんなが見ている。そして、その沈黙を破ったのはプレシアだ。

『どうして、どうして!? 解かるならどうして私の邪魔をするのっ!?』

「言ったでしょう、死者の蘇生は不可能だって。それにジュエルシードを複数発動させれば、世界が滅びかねない。それを邪魔したいのは当然でしょ」

『フフ、ウフフ、アハハ、アハハハハッ! もういいわ、こんなくだらない時間を過ごすのはもう御免よ。あなた達が何と言おうと、私はアリシアと共に全てを取り戻すっ!』

シャルとプレシアの会話は続き、最後にプレシアは壊れたかのように笑い声を上げた。そうしてプレシアとの通信が一方的に切れた。もう形振り構っていないため、急いで止める必要があるな。

†††Sideルシリオン⇒シャルロッテ†††

(はぁ。・・・大切な人を生き返らせたい、か・・・)

世界は本当に気まぐれだわ。ときには与え、ときには奪う。それは誰にでも起こりうる有情で非情な真理。それを認めなければ生きてはいけない。けれどプレシアはそれを認めようとしない。それがあまりにも愚かで、悲しかった。私の説得も空しく、プレシアは“ジュエルシード”の強制発動に入るみたいだわ。こうなったら、あとはもう力ずくで止めるまでよ。

「クロノ。私がプレシアを止めてくるから、転送装置(ゲート)の準備お願い。ルシル。あなたはフェイトとアルフの側に居てあげて。そ
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