暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep14其は抑止の力と戻りて〜Advent〜
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と水槽へと近付き、手を添えて優しく表面を撫でる。それはまるで、あの少女を優しく撫でるかのような仕草だった。

「もう駄目ね、時間が無いわ。たった10個のロストロギアでは、アルハザードに辿り着けるかはどうか判らないけど・・・」

私は不穏な単語を聞いた。プレシアはまだ何か喋っているし、エイミィも何かしらの説明をしている。だけど、今はあの単語の方が気になる。アルハザード。やはりこの次元世界は、私たちがかつて生きていた世界、みたいね。
此処に来てやっと確信する。何故11柱存在する“界律の守護神テスタメント”の内、私とルシルが呼ばれたのか。

(それは、2人とも、この次元世界の出身だからよ)

次元世界と関連を持つからこその召喚。それだけじゃないわ。前々から思っていた。どうして魔法と魔術に類似点が多くあるのか。それも説明がつく。現代の魔法の基になっているのが、私たちの魔術だからだ。

(でもプレシア、残念だけれどあなたの願いは叶わない。何故なら、アルハザードはすでにルシルの手によって消滅したから)

そう、アルハザードという世界は、天秤の狭間で揺れし者4thテスタメント・ルシリオンによって、すでに宇宙の塵と化してしまっている。

「黙れ!」

ルシルの怒声によって意識を現実に引き戻される。よく聞いていなかったから話についていけないけれど、どうせプレシアがルシルの逆鱗に触れるような発言でもしたのでしょうね。全く、愚かな女だわ。

†††Sideシャルロッテ⇒ルシリオン†††

フェイトを娘でなく、人としても見ていなかった上にあの暴言。プレシアのフェイトに対する異常なまでの拒絶の態度に、もっと考えていればよかったと、今になって後悔する。あの少女、アリシアを復活させるためだけの、自分の慰みだけの、偽者で人形。

(最後に放った、大嫌い、というフェイトを否定する言葉・・・!)

俺は今まで似たような、さらにはもっと酷い現実を見て聞いてきたが、今回はいつも以上に頭にきた。やはりフェイトにシェフィを重ねているからだろうか? そうじゃない、それはもう吹っ切った。俺はフェイトに笑っていてほしいから、幸せになってほしいから、それを邪魔しようとしているあの女が許せないんだ。

「死者の蘇生? 笑わせる! たかが人間風情が上位種どもの真似事か!? 全ての存在に対して死は、滅びは必然! それを無理やり捻じ曲げようとすれば、世界はそれを許さない! たとえ成功したとしても、蘇生された者は世界の意思によって消されるだけが定め! それすら解からない貴様は二流もいいとこ三流以下だよ、プレシア・テスタロッサ!」

禁呪の1つに指定されている死者蘇生の魔術式。実際それを行った者を見たがあれは酷かった。蘇生した者、された者は世界の意思・“界律”の|
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