闇の中で〜
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・・・」
「入口・・・だな」
「・・・!これ・・・覚えてるぞ。ここは・・・」
腕が震える。だってここは・・・
「テツオ達が・・・死んだ場所だ・・・」
咲がハッとなって俺の肩を掴む。
「バカ!思い出すな・・・がぁっ!?」
「咲!?」
咲が闇の塊に吹き飛ばされ・・・直後、部屋の中から無数の影が伸びてきて俺を掴んだ。
「なっ・・・」
「くそ、負の感情に牽かれたか・・・!?」
慌てて擬音で闇を振り払うが、既に室内で・・・
「亮!!」
咲が駆け寄るが・・・途端に入口が塞がれた。
「くっ・・・あっ」
辺りを見渡した時、奥の壁に黒い何かが広がっていて・・・そこに下半身が埋め込まれているサチの姿があった。
「サチ!!」
駆け寄ろうとしたが、殺気を感じて横に飛ぶ。
「・・・な・・・」
「なんで避けるかな・・・」
そこにいたのは・・・目の色が金色の、サチ。
「まったく、まさか亮がここまで来るなんて思わなかったよ」
「・・・」
「覚えてる?ここでみんな死んじゃったんだよ?亮とキリトのせいで・・・」
「黙れ。サチの声でベラベラ喋ってんじゃねえぞ」
「・・・酷いなぁ。確かに私は闇の一部。けどこの子の記憶を借りてるから、表面はサチだよ?」
「表面は、な!」
踏み込み、擬音を振るが槍で防がれる。
「サチはこんなに反応よくないと思うが・・・?」
「そうよ。流石にそこまで真似をする必要もないから」
「そうかい!」
サチの偽物を蹴り飛ばす。
「ったいな・・・酷いよ亮。私を蹴るなんて・・・」
「うっせ。偽物を蹴るのに戸惑いなんかあるかよ」
「冷たいね。悲しい感情がよく分かるよ」
「・・・」
大丈夫。本物のサチは背後にいる。相手の目だけを見て・・・
「・・・っ!?」
『シネ』
「な・・・が・・・!?」
『シネバイイノニ。イキテル、ズルイ。ナカマニナロウ?』
「な、なんだ・・・これ・・・」
「・・・おかしいと思った。なんでこの世界で平気なのかな・・・って」
「(そうか・・・咲と離れたから、闇の膜が・・・)」
負の感情が叩き付けられて気持ち悪い。早めに決めないと・・・
「ふふ・・・亮も一緒になろうよ。“私”もそれを望んでるみたいだし」
「おあいにく様。俺といるのを望んでるんじゃなくて、助けてもらうのを望んでるんじゃないかな?どっちも傍にいるって意味だし」
「・・・つまんない。もういいよ、潰すから」
サチの偽物の姿が異形化する。
「時間掛けてる余裕はないんだ・・・一気に行く!」
瞬動で背後
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