暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep13白と黒の決戦〜Wish vs. Wish〜
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リヒ・フライハイト》――

真紅に輝く円にフライハイト家の紋章が浮かぶ、私の最高の盾。魔力が足りない所為で防御力は低いけれど、複製術式如きには遅れはとらない。ルシルの攻撃と私の盾が拮抗したのを見て、私は反撃の準備に移る。“キルシュブリューテ”の刀身に真紅の閃光系魔力を纏わせる。

「いっけぇぇーーーッ!」

――光牙烈閃刃(リッター・ネーメズィス)――

縦一線に振り下ろすことで発動した、真紅に輝く剣状砲撃を放つ。至近距離での一撃を放ち、これで決着させようとしたけれど、ルシルが光の粒子となって地面へと消えた。

(見失った!? 一体どこから攻撃を仕掛けてくる・・・!?)

――リベリアス・リペンタンス――

「なっ・・・!? ぅぐっ!?」

私の真下から光の粒子のままで突き上げてきて、また真上から撃ち降ろしてきた。まずい、これはかなり強烈だ。意識が少し飛びかける。

「フラついている場合か?」

――パーフェクト・シンメトリー――

背後に現れたルシルの両側に巨大な光球が生まれ、私に向けて叩きつけてきた。私は必死に翼を羽ばたかせてその場から離脱。直撃を避けるけど、着弾と同時に生まれた衝撃波で吹き飛ばされる。けど無様に倒れたりは決してしない。片手を地面について跳躍して勢いを殺し、トンと着地する。

「はぁはぁはぁ・・・、くっ、このままじゃ・・・!」

負ける、と脳裏に浮かぶ。だけどその弱気を振り払い、“キルシュブリューテ”を構え直す。

「諦めない、諦めない、諦めない! 私は栄えある天光騎士団が第五騎士(フュンフト・リッター)! 膝を屈せぬ誇り高き者!」

「むっ!?」

翼を羽ばたかせて、ルシルの周囲を飛び回りながらも少しずつ距離を詰めつつ、単なる魔力の斬撃を放ち続ける。ルシルは“グングニル”を振るって辛うじて防いでいるけど、次第に押されていく。複製の術式や武装を顕現させるのに必要な呪文を声に出させないために、勢いだけで立ち向かう。

「チッ、またこの策で俺の複製術式を防ぐか。もう少し考えたらどうだ? 我が手にたずさ――」

「させない!」

即座にルシルの懐へと突っ込み、私は瞬時に鞘を作り出してルシルの喉元を打ち付ける。

「ぁがっ・・・!?」

さすがにこれは効いたようね。ルシルは“キルシュブリューテ”にばかり気をとられていた。その所為で私が鞘を持っていることを忘却していたよう。喉にダメージを受けて声が出せなくなった以上、詠唱が出来ない。つまり複製術式は使えない。ルシルは急いで間合いを空けるために離れるけど、私はそれを許さない。

「はぁぁぁーーーッ!」

ルシルは私の斬撃を半歩横移動することで回避。そんなルシルの背後に黒い魔力で出来たナイフのような物が12本
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