閑話4 〜彼女達の日常
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き起こす事になる。
これを機に八神部隊長から『フェイトとアスナ混ぜたら危険』と言う戒厳令が敷かれ、フェイトさんが落ち込み、アスナがぶんむくれた事は言うまでもない。さて、最後にこれだけは言っておかなければなるまい。
何か喋りなさい、スバル。
〜アスナの怖いもの 了
────── おまえの最大の不幸はな? 俺と出会った事だ。
──── AM 10:32
高町なのははその日。幼い頃からの親友の一人であるフェイト・T・ハラオウンから齎された情報に内心驚愕していた。数年前。彼女が死力を尽くして敗れ去った相手。彼女にとって多くの大切な物を蹂躙し、犯し──── 彼女を晒うかのように姿を消した。彼女は……敗れたのだ。管理局のデータには残っていない。当然だ。高町なのは一人だけの因縁の相手。彼女は無言で立ち上がると、フェイトに短く礼を言い六課のオフィスを後にした。
フェイト・T・ハラオウンは廊下の先へと消えていく高町なのはの背中を見つめていた。数年前の戦いはフェイトにとっても無関係では無かった。彼女は……自分を守る為に闘ってくれたのだから。自分は今回もきっと。足手まといになってしまう。その悔しさを代弁するかのように拳が握り込まれる。フェイト・T・ハラオウンは廊下の先へと消えていく高町なのはの背中を見つめていた。その背中が。誰かに助けを求めているかのように、フェイトには見えた。
──── AM 9:48
「アスナ? 何処行くの?」
桐生アスナが何処へ行こうと彼女の勝手ではあるのだが、彼女のスタイルを見れば思わず聞いてしまうのも頷けた。いつものカーゴパンツにタンクトップ。これは問題無い。だが、彼女がアクセサリの如く装備しているオプションが問題であった。首には手ぬぐい。手には軍手を嵌めており、花壇用のスコップにビニール袋。ティアナ・ランスターには、これから畑へ出かける農夫にしか見えなかった。
「……花壇の花がげんきないので、みみずをとってきます」
ティアナは花の成長とミミズの関連性を暫し疑問に思ったが、少し考え思い至る。
「土が豊かになるんだっけ」
「……そう。土をたべて、うんこする。それが肥料」
「糞だってば。ま、頑張んなさい。……いってらっしゃい」
ぱたぱたと駆けていく華奢な背中を見つめる。代替え手段などいくらでもあるというのに、彼女は態々手間の掛かる方法を選択する。店舗で購入できる人工的に作られた肥料。安全な栄養剤。花の免疫力を高める薬品、etc。だが、あの少女はそれらを使う事を良しとしない。ティアナにはどちらが良いのかは判断出来ない。
「楽しそうだからいっか」
ティアナはそう呟くと、踵を返し隊
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