暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep12ジュエルシード海上争奪戦〜Final match〜
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(やばい、なんか目の前が暗くなってきたような・・・?)

意識がブラックアウトしそうなところで鳴り響く警報。

「な、なんてことをしてるのあの子たち!?」

「何だあれは!?」

エイミィとクロノが叫んだ。何とか意識を繋ぎ止め、私とリンディ艦長もすぐさまモニターへと目を向ける。

(うそ! ルシルが異界英雄(エインへリヤル)を使っている!?)

12枚の剣の翼アンピエルを背に生やしたルシルの前方に浮かぶ金色の光の塊を見て、私は軽く絶望した。アレは確か、雷光の魔蟲ヴォルティエ。あの馬鹿ルシル。魔族の“エインヘリヤル”を召喚って本当に馬鹿じゃないの!

『なのは、ユーノ。急いでブリッジに来て。ゼフィとフェイト達が動いたわ』

『わ、判った!』

『すぐに行くよ!』

なのはとユーノに念話を送り、あの子たちを呼んだ。

「エイミィ。今のゼフィの雷撃の解析を」

「りょ、了解!」

キーを打つ音以外に会話はなく、アースラのブリッジは静まり返る。原因はもちろんルシルの放った雷撃。実際にアレを放ったのは先程消えた魔族の“エインヘリヤル”、黄金の閃光ヴォルティエだ。
ルシルに必要なのは召喚時の魔力のみ。あの雷撃に使用される魔力は、ルシルの精神世界で展開されている創世結界から現実へと召喚されたあの“エインヘリヤル”の魔蟲が受け持つことになっている。ううん、そんなことどうでもいい。問題は制限されている状態で、あんなのを顕現させられること。

「う、うそ、さっきの雷撃・・・SSランクに匹敵するよ」

エイミィが信じられないと言う風に声に出す。私だって正直信じたくないわ。ただでさえルシルひとりに苦労させられているというのに、そこに“エインヘリヤル”が加わるなんて。

「おい、シャル。君は本当に彼に勝てるのか?」

クロノが青い顔をして聞いてきた。さっきまでなら勝てると思っていたわ。だけど、ルシルが創世結界“ヴァルハラ”を使えると知った以上、勝率は確実に5割を切った。

「接近戦に持ち込めば3〜5割、それ以外は0よ。それに、彼の魔術の出初めを叩くしかないという条件付き」

正直に話す。あれはもう私では勝てない。唯一勝てる方法は1つ。私の最強の魔術、真技を使うことだ。
接近戦に持ち込んで真技を使えば、今のルシルに防げる術はないはず。何せルシルが最強の一角とされていた大戦の最中の決闘で、防御全力状態だったルシルの利き腕を4分割に切り落としたこともあったのだから。
今のルシルには当時のような魔力はないも無いし防ぐ手立てもない。ただ問題なのは、真技が必殺の技ということだ。非殺傷設定なんて使えない私は、確実にルシルをバラバラに斬り殺すことになる。

「接近戦限定か。それでも3〜5割の確立で勝てるというの
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