第五十二話 良い思い出が無かったな
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す。フェザーンを占領し、同盟を降伏させる。その後はフェザーンに遷都しフェザーンを基点に宇宙を統治します」
えっ、と思った。フェザーンに遷都、まさかそんな事を考えているなんて……、皆が驚いている。
「そのためにはもうしばらくは平穏が必要です。フェザーンにも同盟にも大人しくしてもらわなければ……」
そういう事かと思った。捕虜交換はその為に行ったのだ。宰相閣下が宇宙統一を考えたのは最近の事では無い、もうずっと前から考えそれを前提に動いている……。
「伯爵夫人の遺体はフェザーンで埋葬します。ミューゼル少将もそれを望むでしょう、オーディンではいささか遠過ぎる。それに彼女にとってもオーディンを離れた方が良いと思います、ここは辛い想い出が多すぎる……」
ハッとして宰相閣下の顔を見た、哀しそうな顔だった。慌てて視線を逸らした、見てはいけないものを見てしまった、そう思った。
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