暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep10管理局と魔術師〜Coalition〜
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げ、やっと俺の方を見てくれた。しかし未だに不機嫌そうな表情をしている。フェイトは両手を重ねて胸の上へと持っていく。

「私のため・・・それはすごく嬉しい。けど、でもやっぱり一緒に行きたかった。今回はルシルだけでもなんとかなったけど、前みたいな酷い怪我をするかもしれないんだよ? そうなったら私たちはどうすればいいの?」

フェイトが目の端に涙を浮かべて、そう訴えてくる。まずい、子供に泣かれるのは今も昔も苦手なんだ。

「私たちは仲間なんだよ、だから1人でやろうとしないで」

「ごめん、ごめんフェイト。これからは気を付ける」

心の底から謝ると、ようやくフェイトは俺に笑顔を向けてくれた。

「約束だよ、ルシル」

「ああ、約束だ」

お互い微笑みながらの約束。そしてアルフ、君は何に対して頷きながら泣いている? あぁ、感動しているのか。涙もろいな、君は。っと、さて、ここからは俺の質問タイムだ。

「話は変わるが、フェイト、アルフ、時空管理局とは何だ?」

それから少しの時間、フェイト達から時空管理局の説明をしてもらった。幾多もある次元に点在する、いくつもの世界を一手に管理する組織。“ジュエルシード”のような古代遺産ロストロギアの捜索・管理、世界を渡る犯罪者の逮捕や裁判なども、時空管理局が行っているようだ。
まるで一極支配。だがまぁそういう組織があるからこそ、今の安定した世界があるらしい。それにしても、なるほど次元世界か。実に懐かしい響きだ。

†††Sideルシリオン⇒シャルロッテ†††

私たちが案内されたのは、アースラという船名の次空航行艦というもの。なのはが念話でユーノから説明されているのを私も聞いていた。

(それにしても次元世界だなんて。これも縁というものかしら?)

数千年ぶりに懐かしい単語を耳にして、軽く余韻に浸っていると・・・

「あぁ、いつまでもその格好というのも窮屈だろう。バリアジャケットとデバイスは解除しても平気だよ」

クロノがそう言うので、なのはがそれらを解除した。今回、私は戦闘甲冑を身に纏っていないから私服のままだ。それにしても、よく私服でルシルの術式に耐えられたわね。魔術師は、戦闘甲冑を具現化させなくても、常に不可視の魔力の障壁で身を守っている。だから私服のままでもそれなりの防御力を持っているのだけど、ルシルの複製術式にはあまり効果がないはず。

(だというのに、あれだけで済んだ。界律が何らかの干渉をして、ダメージ補正かけているみたいね)

本当に何を企んでいるのか。本気で私にルシルを殺させる気なのかしら。いえ、ルシルはすでに非殺傷設定を取り込んでいるはず、だからこの結果? ちょっと待って、ダメージ補正があるのも事実。

「君も元の姿に戻ってもいいんじゃない
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