暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep8プレシア・テスタロッサ〜Mother〜
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†††Sideルシリオン†††

「結界王アリスの名に基づき具現せよ、一方通行(サンダルフォン)の聖域!」

“ジュエルシード”を再度停止させるために使った最高位の結界術式、一方通行(サンダルフォン)の聖域は、かつて人間だった頃の戦友、“アンスール”が1人である結界王アリスの固有魔術だ。“界律”によって使用制限を受けているのその術式を、俺はこの場を終息させるために自分の体を無視して使用した。

「づっ・・・! うぐっ・・・!」

この結界の効果は、結界内に閉じ込めた対象の魔力行使を全てキャンセルするというもの。結界内では一切の魔力・魔力を使う能力が使えなくなるため、閉じ込められたら最後、どうすることも出来ない。だが、結界外からは結界内に好きなだけ魔力干渉が行える。
それゆえに“一方通行”の聖域と呼ばれる。どれだけ強い魔術師でもこれに囚われたら、もう逃げることは出来ない。事実、俺もアリスが敵だった頃にこの結界を使われ殺されそうになった。

――界律の制限より逸脱した術式及び魔力が使用されています
第四の力、天秤の狭間で揺れし者・ルシリオンに警告
すぐさま使用している術式を停止せよ
停止せよ 停止せよ 停止せよ 停止せよ 停止せよ
さもなくば現時刻より60秒後 第四の力の全機能を     
強制的に停止させます――
  
“界律”から警告が出される。だが言うことを聞いて止めるわけにはいかない。今はこちらの方が重要だ。それに放っておけば、この世界にも大きな悪影響が出るのは間違いない。“界律”、お前を守ってやろうとしているんだ。これくらいは見逃せというんだ。

「あと・・・少し・・・!」

桃色に輝く正八面体の結界に閉じ込められた“ジュエルシード”から徐々に光が失われていく。その一方、俺の方も体の至る所から血を流している。先ほどから激痛が体を襲っている。口、目、鼻と、頭部の穴という穴から出血中。これは少しまずいかもしれない。

「がはっ、くっ、フェイト! 今だっ!」

“ジュエルシード”が再び休眠状態に入ったことを確認し、魔力と術式を封印し直してからフェイトに呼びかける。あぁ、仮面や聖衣の中が出血ですごいことになっている。気持ち悪いことこの上ない。

「う、うん!」

フェイトは俺の使った術式に驚いていたがちゃんと立ち直り、“ジュエルシード”の封印を終えた。結果的に言えば俺たちの勝ちだった。俺は治癒魔術のラファエルを使いながら、フェイトとアルフの元へと向かった。

†††Sideルシリオン⇒シャルロッテ†††

ルシルが結界王アリスの術式を使った。ルシルの固有術式と並ぶほどの結界術式は、“界律”からの制限を受けているはず。それを無視しての発動なんて自殺行為もいいところよ。

(きっと何かしら
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