暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep8プレシア・テスタロッサ〜Mother〜
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から」

アルフが謝る。そしてルシルが私を守るって、そう言ってくれた。嬉しい、すごく嬉しいと思った。私は今、きっと顔が赤くなっているかもしれない。心臓の鼓動がすごく大きな音に聞こえる。

「アルフ。フェイトは任せた」

「・・・ああ、ここは頼んだよルシル」

「ま、待って・・アルフ・・・! ルシル・・・!?」

アルフは私の声を無視して、すごい速さでこの部屋を後にした。ルシル。お願いだから、母さんは傷つけないで。そう伝えることも出来ずに私はそのまま気を失ってしまった。

†††Sideフェイト⇒ルシリオン†††

対峙するのはフェイトの母親、プレシア・テスタロッサ。フェイトからは優しい母親と聞いていたからこそ期待していた。だが実際はどうだ。実の娘にあんな酷い仕打ちをするような人間だとは。今ならアルフがあのマンションで言いかけた言葉の続きをハッキリと理解できる。

――良い母親? アイツはそんなんじゃないよ!! アイツは・・・!――

確かにそうだった。この女は最悪だ。

「もう一度聞くわ、あなた何者? 私に気付かせずに背後をとるなんて・・・只者じゃないわね」

「俺は、フェイトとアルフの槍、盾、そして翼。名はルシリオン。ジュエルシードの探索に協力している」

「そう、あの子はあなたのような協力者を得ていたのね。それだというのに、集めたのがたった4つなんて、ダメな子ね」

“ジュエルシード”を探すのだけでも大変だ。それだというのに、だと? この女は本気で言っているのだろうか、言っているんだろうな。だったら、文句があるなら自分でやってみるといい。

「フェイトとアルフはよくやっている。あの幼さでは十分すぎるほどだよ。俺が手伝っているとはいえ、あの2人はちゃんと自分で考え行動している。だからこそ、そんな頑張っている2人を侮辱することは絶対に許さない」

すでに怒りゲージはMAXを振り切り、粉々になっている。とっくに爆発してもおかしくないが、今はなんとか耐えろ俺。

「結果がついてこないと意味がないわ。だから、あなたも力を貸してちょうだい」

「協力は続ける。あの子たちのためにな。しかしお前のためと思うとやる気が一気に失せる」

「それでも別に構わないわ、ジュエルシードが手に入るならね」

今すぐこの場から去って、フェイトとアルフの顔を見て癒されたい。だが最後に言っておかねばならないことがある。

「ジュエルシードは本当にすごい代物だ。あれを複数同時に発動すれば、ある程度のことは出来るだろう。お前が何を企んでいるかは知らないが、あまり派手なことはしないようにしてくれ。さもなければ、世界はお前を敵と判断し、力技を以って潰しにかかってくるぞ」

「その心配はないわ。世界が何かをしてくるな
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