暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep8プレシア・テスタロッサ〜Mother〜
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とアルフ。そして・・・フェイトの母親だけ。

「だから・・・あたしは、フェイトを1人で行かせたくなかったんだよぉ。フェイトの母親、プレシアは何か気に入らないことがあると、八つ当たりするみたいにフェイトを傷つけるんだよっ。でも今回はいつも以上に酷い! 一体何なんだよ!? なぁ、ルシル! ジュエルシードって、一体なんだって言うんだよっ!」

アルフが俺の両肩を掴んで揺らし、「どうして!?」泣きながらそう怒鳴ってくる。そうだよな、悔しいよな、辛いよな、何も出来ない自分が許せないよな。だったら、「アルフ、フェイトを助けるぞ」と扉を見据える。

「ちょっ!? ルシル、正気かい・・・!?」

アルフが戸惑いを見せるが、そんな暇があるとは思うなよ、アルフ。俺は今すぐにでも乗り込むぞ。

「俺がフェイトを解放したら、アルフはフェイトを連れて部屋を出てくれ」

「・・・あんたは?」

「そのプレシアって女に用がある」

なおも続くフェイトの悲鳴と鞭の音。もうダメだ、これ以上フェイトの悲鳴を聞いていると・・・

(プレシアとかいう女の全てを殺したくなる)

俺の放つ殺気でアルフが少し怯えているようだが、今は抑えられない。

「いくぞ」

俺は今扱える魔力を片足に集束させ、扉を全力で蹴り飛ばす。ノックなどの挨拶などもう無用。今考えるべきことはフェイトの救出一点のみ。

†††Sideルシリオン⇒フェイト†††

母さんをがっかりさせちゃったから、私はお仕置きされているんだ。すごく痛いけど、私がダメな子だから仕方がないんだ。

「あなたはどこまで母さんを失望させる気!?」

母さんの振るう鞭の痛みに耐えていると、ドォーンっていう大きな音が聞こえて、それと一緒に埃がブワッと部屋の中に入り込んできた。何事かと思って顔を上げると、母さんは気付いていないのか、母さんの背後に立ち、すごく大きい真っ黒な大鎌を振り下ろそうとしているルシルが居た。

「・・・っ!? ダメ! ルシル!」

それはダメ。あんなので斬られたら母さんが死んじゃう。大好きな母さんが、大切なルシルによって殺される。私はそれが嫌で、必死に声をあげてルシルを止めた。

「っ!? 何なのあなたは!?」

母さんはようやく自分を斬ろうとしていたルシルに気付いた。母さんに当たるまであとちょっとのところでピタッと大鎌を止めたルシルが「アルフ!」を呼んだ。するとアルフが「フェイト!」私の名前を呼んで、一直線に私のところにまで走って来た。そしてルシルは手に持つ大鎌で私を縛っている魔力のロープを断ち切って、私をアルフに抱かせた。

「どうし・・て、ア・・ルフ、ルシル・・?」

「フェイトを守ると誓ったからな」

「遅れてごめんよ、フェイト。もう大丈夫だ
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