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気まぐれな吹雪
第一章 平凡な日常
43、そうだイタリアに行こう
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出た。

そのままバイクで空港まで飛ばし、今に至ると。

空港を出ると、コスモの地図を取り出した。

ご丁寧に空港からの道のりが書いてあるのだが、残念なことに、肝心のところが抜けていた。

〈せいなるもりのなかにあるよ〉

「いやいや、聖なる森ってどこだよ」

と言うことである。

取り敢えずは行けるところまで行ってみるが、聖なる森、と言うか森すら全く見当たらない。

仕方なく、近くを歩いていた人を呼び止め、聞いてみることにした。

Io sono spiacente(すみません)

Cosa ??(なんでしょうか?)

Questo--.--come dovrebbe andare a bosco?(この聖なる森にはどうやって行けばいいですか?)

cos?.(ああ)Se ? corretto, il luogo lungo quale lui cammin? da qui come 2? ha un albero di una mela.(それなら、ここから2qほど歩いたところにリンゴの木があります。)Se va est diritto da l?, arriver? al bosco.(そこから東に真っ直ぐ行けばその森に着きますよ。)

Grazie(ありがとう)

ちなみに要は、こんなときのためにしっかりとイタリア語の勉強をしておきました。

もう読み書きはもちろん会話だって楽勝です。

それはさておき。

案内通りに行ってみると、確かにリンゴの木があった。

一本だけぽつーんと寂しく立っている。

そしてなぜか、見覚えがある。

「ってあれ? ここって」

そう、あの少年と出会った場所だ。

細部こそ違うが、何も変わらない。

リンゴの木はずいぶんと大きくなっていた。

「てことは……あいつと出会ったのは10年前ってことか。……あっ!!」

突然、何かを思い出したようにしゃがみこむ要。

木の下や近くの草むらを探す。

しかし、目当てのものは見つからなかった。

それもそうだ。

何せ、あれはあの少年が持ち帰ってしまったのだから。

「仕方、ねぇよな。とにかく今はコスモん所いかねぇとな」

そう言って立ち上がると、要は東に向かって歩き始めた。

聖なる森を目指して。































「クフフ、見つけましたよ」
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