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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep7それぞれの悩み〜Worries and decision〜
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いない、と私は踏んでいる。ルシルの固有魔術はどれも威力や効果がハンパじゃないもの。特に彼の最強の真技は、その一撃で街の1つ、いいえ国くらいは地図上から消せるでしょうし。
(そんなふざけた威力を持つルシルの魔術を、“界律”が制限しないわけがないわ)
だからルシルは複製した武装や術式に頼るしかない。結果魔術の出が早い私が有利となる。それが近接戦ならなおさらだ。「どう? ルシル。劣勢に立たされた気分は?」皮肉気にルシルを軽く挑発。乗ってくるわけはないだろうけど、今までの仕返しよ。
「くっ、ああ、本当に嫌な気分だ。だが、まだ終わりじゃない!」
――ウンギア・スプレンドーレ――
ルシルは両手の爪から白く輝く光の刃を伸ばして、ソレを勢いよく薙いできた。私は“キルシュブリューテ”を使って光の爪を寸断、間髪入れずにルシルの胴めがけて斬撃を放つ。
「俺は負けられないんだ! あの子たちのためにも、ここで終わるわけには!」
ルシルは咄嗟に身を引きそれを躱す。それにしてもおかしいわね。ルシルがあまりにも必死すぎるのよね。以前のルシルなら、負けをちゃんと潔く受け止めるはずなのだけど。
「天の風琴が奏で流れ落ちるその旋律、凄惨にして蒼古なる雷・・・!」
「呪文!? 詠唱による術式発動!」
詠唱から発動する術式は、魔術においては儀式魔術として見られる。その効果はまず高い。魔術で無いとしても、詠唱で術式効果を高めるそのルールが適用されるなら、かなりまずい攻撃が来るはず。
「喰らえ!」
――ブルーティッシュボルト――
地に現れた円陣から出でるは、紫色の雷で構成された無数の龍。
「まずい! 目醒めよ、キルシュブリューテ!」
ルシルに接近し過ぎていたのがまずかったわね。すでに目と鼻の先に暴力の塊がいる。雷龍を躱すことも、防ぐことも、相殺することも出来ないと瞬時に判断した私は、“断刀キルシュブリューテ”の誇る能力を発動させた。
刃物には少なくとも“切る”や“刺す”といった概念が備わっている。そして私の“キルシュブリューテ”は特にその概念が強い刀だ。それゆえに本来の能力を発動した“断刀キルシュブリューテ”は、その能力を超える神秘・幻想でなければその全てを切り裂くことが出来る。
「はぁぁぁぁーーーーっ!」
本来であれば、能力の完全発動に必要な魔力は最低でSSSランクはないといけない。だけど、今の私はせいぜいAAAランクあれば良いくらい。だから完全解放ではなく、ほんの数秒間だけ解放する瞬間解放を行った。
「散れぇぇぇぇーーーー!」
一心不乱に“キルシュブリューテ”を振い続け、「潰してやったわ・・・!・」迫りくる雷龍全てを斬り裂き終えた。私は疲労で落ちそうになる意識をギリギリ保ちながらもルシ
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