新たなる力へ
Trick61_私ギブアップ
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気の天敵は“熱”。即ち『炎』だ」
磁力は一定温度(キュリー温度)に達すると消失する。
これを熱消磁(ねつしょうじ)という。
熱せられたことによって原子核の振動が活発になり自由電子の動きを妨げ電流が流れにくくなる。
磁力と電気は密接な関係にある。
当然、熱の、『炎』の影響を受けるのだ。
炎の道で美琴の電撃は完全に打ち消された。
「っ! また通用、しない・・・」
「だな、これで4殺」
声は最初と同じように後ろから。当然のように首にはナイフ代わりのスパナが充てられている。
「・・・信乃にーちゃん、お願いがあるの」
「なんだ? 本当は勝負中にお願いなんて普通は受け付けないけど、試しに言ってみな」
「これ、受けてもらえない」
取りだしたのはコイン。
それ意味するのは美琴の最大の技。
「面白い。その挑発、乗ってやる」
信乃は移動し、模擬戦開始時と同じ距離を取る。
距離は10メートルほど離れている。
動揺している美琴でも必中できる距離。
美琴は目を閉じ、一度深呼吸をしてコインを構える。
そして目を見開いて発射する。
美琴には見えた。信乃の後ろにいる影である双頭の龍を・・・。
発射の数瞬の前に信乃は動いた。
手を前方へと突き出し、堅固な颯の壁を繰り出す。
"風爆の道"(ゲイル・ロード)
Trick - The Wind Wall of Refusal -
これで終わりではない。
壁に重ね掛けするように技を続ける。
颯の壁を蹴り降ろし、地面で反射させて気圧を増幅させる。
その瞬間、A・Tの後ローラーが展開し、翼の形容する。
風の玉璽
翼の羽と言える部分は、一つ一つが恐ろしいほどの風エネルギー変換装置。
颯の壁を吸収し、莫大な風エネルギーを発生させて壁を更に強固なものにする。
CHAIN
Trick - Are Compressor 5065 hPa-
これは以前、棘の女王が対決した際に、嵐の王が出した技。
『威力』があるほど相対して『抵抗』も増す原理を利用する。
44マグナムの弾が水面に撃ち込むと弾き返されてしまうのと同じ。
技が完成した一瞬後、超電磁砲が壁に当たった。
真正面から当たれば勝っていたのは美琴だ。
だがしかし、遥か上空へ超電磁砲のコインを飛ばしたのは信乃の壁であった。
「・・・・・ハハ・・・やっぱり、信乃にーちゃんの壁は、大きいや」
自慢の、自身の象徴でもある超電磁砲が破られたにしては、美琴は落ち着いていた。
それもそのはずだ。これは美琴が望んでいた状況なのだ。
御坂美琴にとって、西折信乃とい
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