暁 〜小説投稿サイト〜
聖戦のデルタ
『第五次世界大戦』の部
レクエムの章
第一話『小鳥遊 翔馬という少年』
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放たれた!
掌打は真っ直ぐ進み、小鳥遊は防御に成功した……筈だった。
だが現実には掌打が小鳥遊の腕の盾を突き破り、小鳥遊の胸に衝撃を与えた。
(どうなっている……?)
小鳥遊は、自分の腕に目をやる。
(今、俺の手は奴の掌打に触れる直前に弾かれた。なんでだ…?)
突きによって、小鳥遊の身体は僅かに空中に浮いた。
と次の瞬間、小鳥遊の身体が吹っ飛んだ!約5m宙を舞い、地面に落ちてからも2、3回転して止まった。
小鳥遊はそれでもアサルトライフルを手放さなかった。
小鳥遊はガハゴホと咳き込み、立ち上がると、アサルトライフルを構えた。
(今のは衝撃で吹っ飛ばされたんじゃねぇ。風みたいな”何か”だった……。
確かめたい事がある。やってみるか!)
アサルトライフル(こいつ)の使い方はわかんねーけど、やるっきゃないぜ」
「あらーん。アサルトライフル(そんなもの)じゃ、お姉さんは倒せないぞー?」
一瞬、女の身体と周辺の空気が揺らいだ様に見えた。
「へっ、どーだか!」
小鳥遊はそう言って、女に鉛玉を撃ち込む。
連続した銃声が響いた。
鉛玉は、女の身体を貫いた!
(おかしい……)
鉛玉は確かに女の身体を貫いた筈だが、女の身体に変化は無い。
次の瞬間、女の姿が揺らぎ、虚空に消えた。
(消えた……!?まさか!)
と、思った時には女が小鳥遊のすぐそばにいた!
(”蜃気楼”!!)
女は素早く左足の蹴りを放つ!
小鳥遊はアサルトライフルを盾にした。
だがアサルトライフルは女の左足に当たる直前に途端に大きく弾かれる!
(そして、”風”!)
そして小鳥遊は大きく仰け反る。
「終わりよ。た・か・な・し・く・ん♪」
女の顔が狂気に歪み、攻撃の体勢になる。
(防御が間に合わないッ!だったら……)
小鳥遊は、仰け反ったままの体勢でアサルトライフルの銃口を女に向けた。そして、思い切り引き金を引いた!
無数の弾丸が銃口から放たれた!
「何度やっても同じよ〜」
やはり弾丸は、女の身体に当たる直前に弾かれる!
(だろうな……)
女は右手で握り拳をつくり、小鳥遊の腹部にせいけんづきを放った!
「ぐあっ!」
小鳥遊の口から赤い液体が吐き出された!
と同時に小鳥遊の身体が後方へ大きく飛ぶ!小鳥遊が数m空中を舞い、木の幹へと叩きつけられた!
そのままずるずると地面に落ちた。

小鳥遊は起き上がると、ふと男の方に目をやった。
男は、両手を女の方にかざして、念じる様にブツブツいっている。
よく聞こえないが、
(大体、何を言っているかは分かる!)
小鳥遊は、50mを4.69秒で駆け抜ける速さで男へ走る!
(さっきのヤツのカラクリは分かった。”蜃気楼”と”風”この2つに共通する物は……)
「終いだァッ!」
小鳥遊はアサ
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