メイドと少年と大佐と仲間達
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防衛大学校の経理研究科を卒業したばかりと本人からの連絡で聞いていたのである。
士官学校から現場を知り、防衛大学校で学びなおすというのはキャリア形成において不利にはならない。
むしろ、士官学校出という派閥抑制の一因になっているが、同時に大学校卒業という新たな派閥を作ることになってもいるのだが。
現状、士官学校派と防衛大学校派の比率は7対3という所。
「ならば、なおのこと生還しないといけませんね。
先輩。ラップ先輩がジェシカ嬢とつきあっているのはご存知で?」
「聞いたよ」
さらりと切り込むアッテンボローにヤンは穏やかな笑顔で返した。
恋愛と友情のどっちを取るかという話で、友情を取ったという男の馬鹿話でしかないが、そんな話を壁向こうでメイドと少年が耳を立てているのに気づいてヤンは二人を呼び寄せる。
「ほら、何でか分からないが、お祝いの席で仲間はずれはよくない。
君達も一緒に祝ってくれ」
「何をですか?大佐?」
純粋かつませたユリアンの切り返しにヤンは絶句し、それを他の人が爆笑する形でなんとなく宴がはじまったのだった。
ヤンが戦艦セントルシアに着任し、宴の参加者と共に宇宙に旅立つのはそれから一ヵ月後の事である。
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