暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
幕間4 「目には見えないけれど」
[1/3]
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
月日が経つのは早いものだ。初めて会った頃は如何にも頭が固そうでからかい甲斐のあった少女もいつの間にやら成長している・・・体はそうでもないが。生体ポットで調整を受けていた分を年齢から引くと1、2歳ほど若くなるらしいが、それにしても発育が悪い。しかし発育が悪かろうが兵士としての能力は意外と損なわれないものだ。筋力が無いならばそれなりの戦い方がある。
―――俺がそう教えたし、とクラースは目の前にいる少女の報告を聞きながら回顧していた。
「セシリア・オルコットとシャルロット・デュノアは今すぐにでも実践に投入できるレベルでしょう。あの二人は別格です。セシリアは直感と反応速度がずば抜けていて小細工をはさむ隙を全く作りませんでした。シャルロット・デュノアは結果こそ敗れはしましたが、IS操縦技術はモンドグロッソの機動部門でも通用する曲芸を実戦で平然と成功させるなど、胆力と危機回避能力が並大抵ではない・・・但し今回のように暴走しなければ、ですが」
「ん。まぁそうだろうな」
「織斑一夏は不安定な要素が幾つか見受けられます。また残間結章はISの操縦技術そのものにまだ不安材料が多く、風花以外の機体でどこまで動けるのかが測れなかったため現段階では何とも言えません」
味方の戦力の情報収集は基本中の基本、という教えを忠実に守っていることは評価点だ。着眼点も問題ない。いただけないのは俺の所に答え合わせをしに来たことだな・・・とも思ったが、「自分より出来る人間で尚且つ信頼できる相手は有効活用しろ」という教えを守っているとも取れる。
つまるところブーメランだ。これは甘んじて受けるしかあるまい。
「佐藤稔・・・さんは実戦でどう転ぶか判断しかねますが、過去の情報を聞くに危機対応は問題なさそうですし千冬教官も高く評価しているため期待はしてもいいでしょう。篠ノ之箒は接近戦に関しては間違いなく1年生で最強ですが、正面からの攻撃以外にどう対応するかのデータが少ないので保留としました。後は峰雪つらら。彼女は明らかに・・・」
「いい。そこまでで充分だ。俺の聞いた限りでは戦力分析に見落としはなかったよ。教えたことをちゃんと身に着けてるようで何よりだ」
「はっ!ありがとうございます!」
何で佐藤だけさん付け?あいつジャマダイの呪いでも受けてるんじゃないのか?などと突拍子もない事を脳の片隅で考えながらも、俺は目の前の元教え子を見た。ラウラ・ボーデヴィッヒ。2年前、まだ学園に御呼ばれしていなかった頃に俺がドイツで教えた兵士の一人だ。当時から結構な甘えん坊で、織斑と一緒に世話を焼いたものだ(・・・酔っぱらった織斑の世話を焼いた覚えもあるが、本人の名誉のために公表はしていない)。
俺の教え子は世界中にいる。アメリカ・スイス・ロシア・エジプト・マリ・ウズベキスタン・コンゴ・etc・
[8]
前話
前書き
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ