天文部、廃部の危機。
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9月7日、俺はあの日以来天文部を訪ねてはいない。
「・・・・・・・」
慧と望月とも話をしていない。
俺はこの気まずい空気を立ちきるように教室を出た。
「・・・奏くん・・」
夜空は天文部の気まずい空気をなんとかしたいと思っていた。
が、奏にはなしかけても無視され、
慧にはなしかけても誤魔化される。
瑞希に協力を求めてもダメ。
「どうしよう・・・」
「先輩!探しました!」
「三咲ちゃん。どうかしたの?」
「何ですか?じゃないです!
何とかしましょう!」
「そうしたいのは山々なんだけど・・・・」
「夜空先輩・・・らしくありませんよ?いつもの先輩は、もっと奏先輩のことを考えて行動しましょうました。」
「・・・そうか!奏くんだ!奏くんを探して!」
「もう手は打ってあります。」
「さすが!」
私達は裏の丘へ向かった。
「奏くん」
「奏先輩」
「お前らか・・・」
奏くんは、裏の丘木に寄りかかって本を読んでいた。
「今はあんまり話しかけないで欲しい。」
「奏くん、話があるんだけど。」
「なんだ」
「昨日の事なんだけどさ」
「・・・・」
「慧くんの誤解は解いたけどそれだけでいいの?」
「いいって言ったろ・・」
「良くない、先輩は慧さんと仲直りしたいはずです。」
「だから俺は・・」
「本当にそれでいいと思ってるの!?」
「っ!」
「奏くんは本当にそれでいいの?」
「言い分けないだろ!俺だって・・・天文部が無くなるのは嫌だ。・・・でも、ああなったら仕方ないだろ!」
「仕方なくありません!」
「!?」
「先輩は・・・先輩は・・・
望月さんのことを思ってやったんです。だったた慧さんにもわかって貰わないと!」
「・・・・・・・・三咲・・夜空・・・・そうだな。行くか。」
「「やった〜!!」」
俺が校舎に入ろうとすると、
「イザヨイ・・・・」
慧が帰ろうとしていた。
「慧、ちょっといいか?」
「ああ、僕もそうおもっていたんだ。」
俺達は河原に腰を下ろした。
「・・・・・」
「・・・・・」
緊張からか時間は分からないが、五分ほど沈黙が続いた。
「なぁ慧、」
先に口を開いたのは俺だった。
「お前が瑞希を思う気持ちはよく分かったよ。
俺はお前におこってはいない、それだけだ。」
「・・・・・イザヨイ、そうやって夜空と三咲ちゃんを落としたのか!?」
「おとしたってなんだ?おいまてぃ!」
「ハハハッ!」
「・・・・まぁこれが一番いいのか。」
夕日に染まる空にはもう、星が見えていた。
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