反董卓の章
第13話 「なぁにを騒いでおるかぁ! 喝ぁつ!」
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話なんですけど……古くから仕える家臣たちが自分の名を騙って民を虐殺した、ってことで、ほとんどの家臣を斬首したそうです。しかも、その家臣たちは商人たちに賄賂をもらっていたとして、さらに商人たちを捕縛しはじめたので逃げてきたと……」
「………………え?」
たんぽぽの言葉に、固まったままで首を傾げる公孫賛。
ああ……これ、きっと頭が追いついてないんだ。
衝撃的な言葉を告げられた時、人は思考が固まって動けなくなるって韓遂おじさまが言ってたっけ。
「……姫、そろそろ急ぎませぬと」
「あっ……ええと。たんぽぽが知ったのは五日前だから! もし噂が間違っていたらごめんなさい! たんぽぽいくね!」
「………………」
たんぽぽの言葉が聞こえたかどうか。
公孫賛は馬の上で身じろぎもしていない。
悪いこといったかなぁ……?
でも、さすがに言えなかったこともあるんだけど。
劉虞は袁紹と取引をして、邪魔な公孫賛を領地から遠ざけるために、宦官の書いた書状の保証人になったってことを。
そして公孫賛を自分の代理として連合に参加させる間に、私財を売り払って揃えた傭兵で、北平を攻め取ろうと画策しているらしいということを。
たんぽぽは馬を疾走らせながら、もう一度だけ振り返って公孫賛を見る。
けれど、公孫賛はその姿が見えなくなるまで、その場所を微動だにしなかった。
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