反董卓の章
第13話 「なぁにを騒いでおるかぁ! 喝ぁつ!」
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がするのですが。ご主人様……」
いや、そんな目で睨まれてもな……
とりあえず足元で頬ずりする馬岱を、なんとかした方がいいと思うぞ?
「貴様! どこを触っているのだ!」
「やぁん、お姉様! いじわる」
……もう、敬語でなくて罵倒になっているな。
「はわわわわ……こ、これがやおいちの対局にある、百合ですか……」
「あわわわわ……べ、勉強になるね、朱里ちゃん」
………………
「あー愛紗……教育上、よろしくないから、やるなら外で……」
「な・に・も! やりませんっ!」
「……ここまで焦った愛紗を見るのは、すんごく久しぶりなのだ」
そういや鈴々が持ってきた食事が冷めてしまいそうだ。
このカオスな状況……普段なら、馬正がまとめてくれるんだけどなぁ。
そろそろ合流してもいいはずなんだが……
そう思った矢先、一人の人物が天幕へと入ってきた。
「なぁにを騒いでおるかぁ! 喝ぁつ!」
「きゃっ!?」
おお!
噂をすればなんとやらだ!
「馬正! 来たか!」
俺が寝台から起き上がると、天幕に入ってきた人物は膝を折って俺に拝礼する。
「馬仁義、補給任務を終え、ただ今着陣いたしました! 先ほど主がお倒れになったと聞きましたが……その様子では大丈夫なようですな」
「いや、馬正が来てくれて嬉しい! これでこのカオスが収まる!」
「は?」
馬正は訝しんだ後、周囲をぐるりと見回して嘆息した。
「……主よ。もう少し、女性の扱いを学びなされ。多数の女性をまとめるのも、主の仕事ですぞ?」
「なにそれ、俺ハーレムなんて知らないし!? そういう気も全くないんだけど……まあ、それはともかく助かった」
一刀がいない今、男で頼りになるのは馬正一人だもんな。
ほんと、安心感が違うよ。
「はあ……雲長殿。慕う方を無碍にしてはいけませぬ。そちらのお嬢さんも、今は落ち着かれよ。雲長殿ならば逃げはしますまい」
「あ……うむ。す、すまぬ、仁義殿」
「あ……はい。すいませんでした。お姉様もごめんなさい……たんぽぽ、変に興奮していたみたいで」
馬正の一言で、カオスな雰囲気が収まる。
すごいな、馬正。
「ふう……助かった。これでやっと話が進められる……って、桃香? 君もいい加減目を覚ませ?」
俺の横で、顔を真っ赤にして絶句していた桃香が、ようやく我に返る。
「え? あ、ご、ごめんね。私、こういうのって初めてで……ちょっとドキドキしちゃった」
「わかったから……さて、馬正も来たことだし、今後のことを話すとしよう。馬正、周囲は大丈夫か?」
「はい。細作が潜り込まぬよう、厳重に警戒するようにあらためて申し伝えました。雛里殿の細作も周囲を見張
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