第五話
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って、なにエロス全開にしてるんだ! リーラはそういう意図で言ったんじゃないだろう!
一般的なお仕置きを示唆しているに違いない。
でも、お仕置きって言われてもどういうのがあるかわからない。
「お仕置きって言われてもどんなか知らないしなぁ。どういうお仕置きをするの?」
ここは素直にリーラに尋ねよう。
しかし、返ってきた答えは。
「それは、その、お仕置きです」
「はい?」
「……その……」
即断即決、冷静沈着の彼女にしては珍しい反応だ。
「わたくしの口からはちょっと……」
「でも、どんなのか分からないし」
「……わたくしにそれを言えと、お命じになられますか?」
「うん?」
「ご命令であれば……」
頬を朱に染めて恥じらうリーラ。彼女の反応を眺めて、ようやくお仕置きが何を意味するのか悟った。
「お、お仕置きってもしかして……」
「……式森様がご想像されているもので、相違ないかと」
――そういう意図なのかよっ!
ボンッと音が聞こえそうなほど顔が真っ赤になる。ガスマスクから湯気が出ていないか心配だ。
「だめだめだめ! そんな、お仕置きとかでそんな……と、とにかくいけないことだと思うんだ! そういうのはもっとちゃんと、こう、お互いを好きになってから……」
恥ずかしくて後半をごにょごにょと濁してしまった。
「しかし式森様、何らかの形で処罰を下して頂かないと他の者に示しがつきません。ご威光に関わることですし、なによりエーファのためになりません」
「うっ」
言っていることは分かる、分かるんだが……。
チラッとエーファを見る。
うるうると瞳を潤わせながら上目遣いで見てきた。
「――や、やっぱりなし!」
「よろしいのですか?」
「よろしいよろしい大変よろしい! それに、エーファはメイドなんだから、ここは罰を与えるよりも仕事で挽回してもらった方がいいんじゃないかな? 効率も上がるし」
咄嗟の言い訳だったが、我ながら良い言い訳だ。
リーラは納得した様子を見せなかったが、一つ頷くとエーファに沙汰を下した。
「聞いたとおりだ。式森様はこのように寛大な心をお見せになった」
「はい、ありがとうございます……っ」
「お前の処分は保留にする。以後通常勤務に戻り、一層精進せよ」
「かしこまりました。二度と式森様のお手を煩わせることはいたしません」
「うむ」
エーファは俺に大きく頭を下げると小走り
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