第八話「イレギュラーハンター/IRREGULAR HUNTER」
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ばこの世界は消滅してしまう」
クロノはそう表情を曇らせる。すると、ユーノは心当たりがあるのか、
「もしかして、旧暦462年に起きたあの事件?」
彼が答えるとクロノと提督は酷く暗い顔で語った。
「ああ、あれはひどい事件だった……」
「過去に起こった旧暦462の時空大災害、あれは酷いものだったわ……隣接した複数の世界が幾つも崩壊し、多くの犠牲者が続出した。これ以上の被害は決して起してはならないもの……」
角砂糖を抹茶に入れて、それを飲み干したリンディは僕らへこう告げた。
「これにつきまして、今後ジュエルシードの回収は我々時空管理局とイレギュラーハンターが全権を持ちます」
「え!?」
僕らは目を丸くした。
「君たちはそれぞれの世界へ戻って、いつもの生活に戻ってくれればいい……それと、そこの君?」
クロノは僕に呼びかけた。
「え、はい……?」
「君は偶然のなり行きでライブメタルに接触し、適合者として登録されたんだね?」
「そ、そうですけど……?」
そのとき、艦長室へもう一人、指揮官帽を被った軍人が入室してきた。
「あら、シグナス司令?」
リンディはシグナスを見てまた明るい表情へ戻った。
「いやぁ、部下の後始末が問題で遅くなりました……で、そちらの少年が例の?」
「はい、ライブメタル「モデルX」の適合者の……ごめんね、お名前は?」
「……蒼霧タケルです」
「タケル君か、今までモデルXは居るかい?」
『はい、シグナス司令……』
すると、モデルXは光を発しながら僕のポケットから離れて浮かびあがった。
「本日付けで、蒼霧タケル適合者との任を解く、以上……」
『……!?』
「タケル君の世界のライト技術顧問に回収されればいい」
『し、しかし……!』
「ジュエルシードは民間人が協力できるほどのレベルじゃないんだ!犠牲は出したくないんだよ……」
クロノがそう叫ぶと、モデルXも、なのはたにも皆黙った。
「まぁ、とりあえず一晩考えて次会ったときに答えを聞かせてもらうわね?」
そうリンディ提督に言われ、僕らは元居た場所に戻された。
「それにしても驚いたな?ユーノ君が人間に戻るなんて……」
僕は初めて知ったユーノ君の正体。初めは部族名だとかあまり理解していなかったが、こうして彼の正体を見ると、服装からしてなんとなしに納得させられる。
「モデルX……?」
でも、僕はそんなことよりも近付きつつあるモデルXとの別れに不安を抱いていた。
『……指令が、あんなに早く君との任を解くなんて驚いたよ』
いつかは別れる時は来ると思っていたけど、でも……こんな形で分かれるなんて僕は嫌だよ!でも、イレギュラー化したジュエルシードの力があれ程強大だったとは知らなかった。
「でも、僕たちはこれまで一緒に戦ってきたじゃないか?どうにかならない
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