暁 〜小説投稿サイト〜
木ノ葉の里の大食い少女
第一部
第二章 呪印という花を君に捧ぐ。
ナルト
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。いつも先生に怒られてばっかりで、アカデミー三年目になっても変化の術ひとつろくに出来なかったナルトが、この強い音忍に、勝った?
 ナルトは数秒信じられずに立ちつくしていたが、次々にかけられる祝福の言葉にナルトはそれが現実だと実感し、叫んだ。

「いいいいやったあああああ!! サクラちゃーん! カカシせんせー! 俺ってば、俺ってば勝った! 勝ったってばよ!」

 歓声を上げるナルトの声がどんどん遠くなっていく気がする。不意に頭と腕の方を、びりっと痺れるような感覚が襲った。治療されてるんだな、と悟る。ドスはザクやキンを思い浮かべて、そしてそんな彼らと自分を捨て駒としか思っていない大蛇丸を思って、「僕、死ぬんですか?」と何気なく聞いた。「死ぬかもしれませんね」と白い瞳の医療忍者は答えた。

「血管をざっくりやられちゃったし、頭もすっごい打っちゃいましたしね。出血多量で死ぬかもしれない、下手したら。まあこの私が、この日向ヒルマがいる限りそんなことは絶対にありえませんが――もし私より下手な医療忍者だったら君を出血多量で死なせてしまっていたことでしょうね」
「……そんなにひどいんですか?」
「そんなにひどいって何いってるんですか? ぶっとい動脈を切っといて。しかも白眼で見たところ、切れてる血管はそれだけじゃない。まあ、あんな逆転勝利が納得できるような激しい攻撃ではありましたね。しかも血がでるまで頭を打つだなんて。……ああ、ヨロイさんとサスケくんの戦闘で出来た地面の亀裂のところに頭を打ち付けたんですね。それは痛い。破片が頭に食い込んでいなくてよかったですね」
「……よくしゃべるんですね、あなた」
「ええ、よく言われますよ。お前は鴉みたいにやかましいってね」
「僕、負けましたね」
「報告されずともよくわかっていますよ。見事な逆転勝利でしたね。貴方ならきっと火影になりますと祝福してあげてはいかがでしょう?」
「皮肉りますね。……いいでしょう。また彼と会う機会があったら、そう祝福しましょう」

 歓声をあげる金髪の少年を眺めながら、火影になる男だと、そう名乗った少年を眺めながら、ドスの意識は闇へと沈んだ。
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