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蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
巨大消費
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・・・・若菜麗が何もかもを悟ったような目で真を見上げ、巨大な光を載せる真の掌・・・その手首をしっかりと掴んでいた。
「なにをする・・。」
「貴方にこれを打たせるわけにはいかない。これはここにいる全員を消し去ってしまうんでしょう。」
「そうだが。」
「だったら貴方にこれを打たせる訳にはいかない。」
「お前に指図される筋合いはない。」
何をしている・・・・。真は表面上は冷静ながらも内心焦っていた。
こんな華奢な女など、今すぐに殺せるではないか、早く殺せ。
そう思うのに、何故か身体は動かない。麗の見上げる視線から目が外せない。
「別に、私と明様のことを見なくてもいい。さっきから貴方が私達を避けているのは分かっている。」
「別に避けてなどっツ!」
「・・・でも、これを撃ったら貴方は、もう元には戻れない。」
「・・・・・・っツ!」
「これを放ってしまえば、貴方はもう、貴方を殺した彼らと同じ。ただの・・・」
駄目だ、何を動揺しているのだ、自分。こんな女直に殺せ・・・・
「ただの人殺しよ」
その言葉を麗の澄んだ真っ直ぐな瞳で言われて、自分の中の何かが崩壊した。
今まで堅く保っていた体の芯のようなものが崩されたような、足場を失ったような、
自分の全てが否定され、落ちていくような感覚に囚われ,
「ウオオオオオオオっツ!」
「真っツ!」
真は発狂した。
虚ろな目は最早白目となり、意識的に現実逃避として、身体は感じる、ということをやめる。
真は掌に載るとてつもない大きさとなった光の玉を麗の細い手を振り払い思い切り投げた。
光の玉が空中に放たれ、弾ける・・・・・
その瞬間、真の視界に、黒い執事服姿の男が映った。

「らあああああああぁっつ!」
宏助は放たれたとてつもない大きさの光の玉にダイブする。
その予想外の動きにSPが、麗が、真が驚きで固まる。
宏助は既に麗が真の動きを止めたときから行動を開始していた。
明だけが、今、宏助の一挙一動を見つめている。明が今回の作戦の要だ。固まってもらう訳にはいかない。
麗が無事なまま、真を倒すには真の隙が必要だった。まさかそれを当の麗が作り出してくれるとは思わなかったが。
しかしその隙を宏助が見逃すはずもない。明と話し合い、手早く作戦を決めて、走り出した。
別に作戦と言うほどのものでもないが。
そう心の中で苦笑いしながら宏助はその『光の玉』への攻撃を開始した。
光の玉は今にでも弾けてしまいそうだ。おそらくこの光は弾けると全体に広がり、皆を一斉に浄化してしまうのだろう。
なら、弾ける前に消滅させるまでだ。
「ウッォオオオオオ!」
宏助は飛び上がりながら光の玉へ猛烈に攻撃を開始する。
「ウラウラウラウラウラウラオオオオラァ!」
パンチ、キック、フック、アッパーとと
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