楽園ゲーム
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にかなさい!ナツ!」
「んな事出来っかよ!」
『口』が天井や壁に無数にある事にさすがのティアも不気味さを感じるらしく、ハッピーのようにナツにしがみつく事はプライドが華灯宮メルクリアスより高い為しないが、ナツの後ろに隠れ、顔を少し歪めている。
『ようこそ、皆さん。楽園の塔へ』
「ジェラール!?」
ゆっくりと開いた口から発せられる声にウォーリーが反応する。
一方・・・その口はルーシィ達のいる廊下でも発生していた。
「何だ、この口は!?」
「しゃ・・・喋りましたよ!」
「おー、面白れぇ面白れぇ(棒読み)」
「ジェラールだ。塔全体に聞こえるように話している」
「塔全体にこの口が・・・」
「想像したくないよぉ・・・」
そこらじゅうの壁や天井から現れる口に気味悪さを感じながらも、口が発する言葉に耳を傾ける。
グレイとジュビアが驚き、アルカが超棒読みで感心し、シモンが説明し、ルーシィが怯え、ルーは半泣き状態。
エルザは鋭く口を睨み、ショウは憎しみに顔を染め俯いた。
『俺はジェラール。この塔の支配者だ。互いの駒は揃った。そろそろ始めようじゃないか』
そこで一旦区切り、ジェラールは続ける。
『楽園ゲームを』
「ゲームだぁ?」
「ア、アンタ・・・そんなに近づいて大丈夫なの?」
ズイッと口の1つに顔を近づけるナツの肩でこわごわとハッピーが口を見つめ、ティアは1歩後ろに下がり、床にまで発生していた口に驚いて少し跳ねる。
どうやらティアはこの手の不気味なものに弱いらしい。
「ジェラール・・・何だこれは・・・」
ウォーリーが戸惑ったような声を出す。
『ルールは簡単だ』
『俺はエルザを生贄とし、ゼレフ復活の儀を行いたい』
「ふざけやがって」
グレイが呟き、ルーシィが口の1つを睨みつけ、ルーがプルプルと拳を震わせながら口を睨む。
『すなわち、楽園への扉が開けば俺の勝ち』
「ジェラール・・・」
エルザ、ジュビアが真剣な顔つきになり、ショウは憎しみをそのまま表情にして憎々しげにジェラールの名を呟く。
『もし、それをお前達が阻止できれば、そちらの勝ち』
気のせいか、口の口角が上がる。
『ただ・・・それだけでは面白くないのでな。こちらは4人の戦士を配置する』
「おおっ!少し面白くなってきたじゃねーかコノヤロウ」
「4人の戦士?何者だ?」
アルカの声が弾む。
シモンも「4人の戦士」には覚えがないらしい。という事は、ジェラールの切り札、と言っても過言ではないのだろう。
『そこを突破できなければ俺には辿り着けん。つまりは4対10のバトルロワイアル』
淡々とゲームの
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