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妖想ヤオヨロズ 
妖想ヤオヨロズ 《第二話》
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これまでに無いような・・・
可憐で   儚く   触れれば崩れてしまうような
そんな  何か




「・・・・・」
言葉がでてこない。
頭が回らない。
口が動かない  いや  体が動かない。
金縛りにでもあったかのような・・・

その状態が数秒続いたところで、涼は我に返った。
「なぁ、おい!大丈夫か!;;」
「・・・・・・・。」
何も返事が無い。
死んではいないようだが、この状況。
名も知らない。人間なのか妖怪なのかも分からない。
分かることは、こんなにも美しい者が男であること。
髪もそこそこ長く、一見すると女に見えなくもないが。
そんな者をこの危険な所に置き去りにしていくわけにはいかない。
仕方ないか。と呟くと涼は、その者を背負い、神社に泊めることにした。





                ――20分後――



ようやく神社に着くと、涼はその者を自分の部屋へ運び、布団を敷き、寝かせてやった。
涼はというと、まだ退治の方も終っていないので、とりあえずあの場所に戻り、
確認だけして神社に戻ることにした。





翌日

結局夜はほとんど眠れなかった。
あの者は一体誰なのか、あの場所は一体何なのか。
さまざまな思いが頭を巡る。

とにかく、今はあの者の名前を聞いておこう。
そう思い涼は部屋を出て、隣の自分の部屋をそっと覗いた。

「・・・・・起きてっかな」
はずれ。
ぐっすりと寝ていた。

なるべく起こさないように顔を見ると
「・・・・;///」
近くで見ると、本当に美しい。
性別どっちだよ!とかツッコみたくなるくらい綺麗な顔立ちだった。

「・・・・・;」
「・・・人の顔を見るのが好きなのか?」
「うぉ;!?おぉぉおぉ;起きてたのか?;;」
「まぁ、あんたが部屋にきたときに」
「普通に起きてろよ!;;驚かせんな!心臓止まっちゃったらどうすんだ;;;!」
「そんなに興奮するな。てっきり不審者かと思ってな」
「どこがだ!!;;」
朝っぱらから大声をだして疲れきってしまった涼は部屋に戻ろうとした。
っと、思ったら思いっきり腕をひっぱられ、何故かその者の腕の中にすっぽりと
おさまってしまった。
「お前っ;いきなり何すんだ!;;;」
「名前は?」
「は?;;」
「だから名前だ。あんたの名前は?」
「?;;采寺・・・涼」
「涼・・・か。我は、榊翁華(さかきおうか)だ。」
「翁華・・・珍しい名前だな。」
榊というのはよく耳にするが、翁華という名はそうそういない。
となると、やはり妖怪なのだろうか。
「・・・・なぁ、お前って・・・ひょっとして妖怪?」
「ひょっとしなくとも妖怪だ。人食
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