暁 〜小説投稿サイト〜
ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百二十三話:辛い記憶に上書き
[3/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
「……じゃあ、なんで怒ってるの?」
「……ガキでも男だから、あんな反応だったんだろ。ガキだから手は出さないが、だからって許せるか」

 心が広いんだか狭いんだか。
 余裕があるんだか無いんだか。

 ……しかし、これは保護者というよりも、なんだか嫉妬みたいな……。

 ……そう言えば、少年に恋人で結婚するのか聞かれた時に、肯定した上で私をヘンリーが貰うとか……。
 幸せにしてやってくれって言われて、任せろとか……。

 ポートセルミでバネッサさんを相手に茶番を演じた時も、本音しか言ってなかったとか……。


 …………あの時は、あの時だって!!
 さっきのが本音だって、そう言ったわけじゃ無いんだから!!

「……どうした?急に、赤くなって」
「……なんでもない!」

 赤くなった顔を隠すように、ヘンリーの胸に押し付けます。

「なんでもないってこと無いだろ。お前が赤くなるような話だったか?今の」
「なんでもないから!いいから、聞かないで!」

 ますます赤くなった顔をさらに隠すように、ヘンリーにしがみつくようにしながらさらに顔を押し付けます。

「いいからって、気になるだろ。そんな反応されたら」
「……」

 黙秘。
 黙秘します!

 聞くなという意思表示はしたので、別に問題無いでしょう!

 下手に白状してあれも本音だったとか言われたら、もうどう反応していいのか……!
 はっきり申し込まれたわけでもないのに、先回りして断るのもおかしいし……!

「……わかったよ、もう聞かない」
「……」

 ……そんなこと言われても、まだ油断はしません!
 ここで気を抜いたら、また不意討ちで殺られる気がする……!

「理由がどうでも、可愛いのは変わらないからな」
「……!」

 ……やはり!
 油断して下手に口を開いていようものなら、また変な声を出してしまうところだった!

「……また、赤くなったな」
「……」

 なんなの?
 なんで、いちいち言うの?
 言葉攻めですか!?

 なんで攻められてるの、私!?

 抱き付く腕に力を込めすぎて締め付けるようになってきてるのにも動じず、ヘンリーもさらに強く私を抱き締め、耳元に顔を寄せてきます。

「……ドーラ。……可愛い」
「……!!」

 ……だから!!
 耳元で甘く囁くのはやめろ!!

 演技中でもないのになんなの、遊んでないか私で!?
 確か辛そうにしてる私を休ませるとかそんな話だったはずだが、なんでこんなことになってるの!?

 ダメだ、文句を言いたいが口を開いたらおかしなことになりそうだ。

 黙秘!
 黙殺!
 聞き流してればそのうち町に着くんだから、そうしたら終わる
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ