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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百二十二話:プロポーズへの答え方
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してしまっては、図々しく受け取って去るわけにはいきません!
村長さんの奥様に、依頼の報酬のお金が入った皮袋を差し出します。
「あれ。それは、仕事の報酬だべ?いいんだよ、持っていってけれ」
受け取ってはもらえなそうだなと思った通り、軽く手を振って断られます。
「ですが。生き別れていたとは言え、元々私の家族だった子が、売り物にも食料にもなる大切な野菜を食べてしまってたんですから。怯えさせてしまったこともありますし、これは頂けません。むしろ、こちらが代金を払わないと」
変な人たちに絡まれもしたけど、それとこれとは別だからね。
お金は大事だし、こういうところはちゃんとしておかないと!
相手がちゃんとした人であるならば!
「いいんだよ。そうだとしても、男どものしたことは、あんまり失礼だ。宿で渡してくれた食べ物、あたしらも分けてもらっただし、それだけでも野菜の代金にはお釣りがくるくらいだ。迷惑料としてこれくらい持っていってもらわねえと、かえって申し訳ねえだよ」
「……ですが」
確かに、結構奮発して色々買ってきたが。
迷惑料って、一方的にこっちが迷惑かけられたわけじゃないしなあ。
「あんたみたいな若くて綺麗な娘っ子が、わざわざ旅してるんだから。なんか、訳ありなんだべ?あって困るもんでもねえ、無くなるのも村のもんにはいい薬だ。いいから、持っていってけれ」
そんなことまでわかるのか。
……わかるか、それは。
普通に考えれば。
ちょっと、普通じゃない人たちと接しすぎて感覚が。
「……わかりました。ありがとうございます、大事に使わせて頂きます」
そういうご厚意として頂けるなら、ありがたく。
役立てさせて頂きます!
「冒険者の装備は、金がかかるって言うだからね。いいんだよ、パーッと使っちまえば」
「そうですね。無駄にはしないように、使います」
「それじゃ、もういいな。行くか」
「うん。行こう」
「もう暗くなるから、気を付けてけれ!こんなんでなかったら、泊まっていって欲しいとこだども」
「大丈夫です。気を付けます、ありがとうございます」
「また来てけれ、とは言えた義理でねえから。元気でな!」
「はい。みなさんも、お元気で」
「おねえちゃん!おら、おねえちゃんと結婚はできねくても!でも、立派な男になるだから!」
「うん。なれるよ、君なら。頑張ってね」
「うん!おら、頑張るだ!幸せにな、おねえちゃん、あんちゃん!」
「ああ。お前もな」
村の女性たちと少年に見送られて、カボチの村を出ます。
色々と、嫌なことはあったけど。
でも、最後はいい人たちに見送られて。
いい感じで出てこられて、良かったなあ。
……だけど
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